トヨタ ハイラックスなぜ復活? 国産唯一のピックアップに新たな支持


日本市場でピックアップトラックを販売する価値はあるのか。

2004年までのユーザー層とは異なり、現行型ハイラックスのユーザー層は、20代~30代が中心だ。日本に受け入れ難いとされるピックアップトラックが若者の購買意欲に意外にも刺さった

 復活したハイラックスの購入層は、2004年までのユーザー層とは大きく違う。実際に、6代目以前のハイラックスから、現行型への乗り換えは進んでいない。現行型は全く新しい層のユーザーから支持される存在となった。

 2種類あるグレードのうち、約8割の注文が上級グレードに集まる。ユーザーの年齢は20代~30代が中心だ。若者のクルマ離れと騒がれているが、稀有な新型ピックアップトラックに、熱い視線を注いだのは若者だった。

 ハイラックスは乗り出し価格で450万円程度であり、若年層の中でも比較的所得が高い層が購入している。新しい価値観を持つと言われる若年層に対して、日本で受け入れ難いと考えられていた、大型ピックアップトラックが意外にも刺さった。

 復活から4年が経過した現在でも、購入層は若年層が多く、次いで60代以上の男性に人気があるようだ。ハイラックスは、小さな市場にしっかりとリーチし、ピックアップトラックという異例のカテゴリーで、安定的に販売台数を伸ばしている。

 クルマの価値や、所有に対する考え方が変わっていくなかで、これまでの大衆に受け入れられるようなクルマ作りでは、新しいユーザー層を取り込むのは難しい。今までの正解を捨て、狭く深くリーチするクルマも必要となるのだろう。ハイラックスは、現代における、クルマの新たな形を提案した存在となっている。

 ハイラックスの復活は、旧ユーザーの声と新ユーザーの新しい価値観に支えられている。ランクル70復活のタイミングも絶妙な後押しをした形だ。

 日本唯一のピックアップトラックは、自分だけの小さな市場に支えられながら、今後も独自の価値を追求していくに違いない。

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