商用車の王者、ハイエースがバイカーたちからも熱い支持を受けるワケ

■リセールバリュー

 しかし、NV350には致命的な欠点がありました。それは「リセールバリュー」です。中古車屋の友人に聞くと、その差は3年後で2割程度。これが5年後となると、なんと3割から4割も差が開いてしまうのです。似たようなクルマなのにリセールバリューがかくも開いてしまうのはどうしてでしょう。中古屋の彼は「10万km乗った時のヤレ感が段違いだから」と言っていましたが、実際はどうなのでしょう。

 もうひとつの理由は「ハイエースのほうが圧倒的に多く売れているから」です。たくさん売れている。すなわち仲間が多く情報が多く用品が充実しているということです。

ハイエースは人気があるため、中古車のリセールバリューが比較的高く、また人気があるため、関連用品の市場流通量も多い
ハイエースは人気があるため、中古車のリセールバリューが比較的高く、また人気があるため、関連用品の市場流通量も多い

 商用バンを買ったままの素の姿で乗るつもりはありませんから、これからさまざまな形で何外装に手を加えていくことになります。選択肢は多いほうがいいに決まっています。ハイエースの専門店はたくさんありますが、NV350の専門店はあまり見たことがありません。これも大きかった。かくしてハイエース購入と相成った訳なのです。

■ハイエースの使い道はトランポだけにあらず

 いや、買ってよかったです。本当に便利。なんでも気にせず好き放題にポンポンと荷物を放り込むことができる。もちろんバイクもラダーを使って簡単に積み込むことができます。

 床には固定用のフックが設置されていて、そこに荷締め用ベルトを通してラチェットでカチャカチャと締め上げれば簡単に固定することができる。慣れてしまえば、ものの5分もあれば積み込み完了です。オフロード走行には大きなブーツやさまざまなプロテクターが必要で、これが意外と大荷物になるのですが、ハイエースならそれらも問題なく積み込むことができます。

バイクだけでなく、ブーツやプロテクターも軽々積み込めるような大容量ラゲッジ
バイクだけでなく、ブーツやプロテクターも軽々積み込めるような大容量ラゲッジ
バイク1台なら左右スペースにはまだまだ余裕がある
バイク1台なら左右スペースにはまだまだ余裕がある

 燃費もソコソコにいい。私はディーゼル仕様車を選んだのですが、原油高で燃料費が高騰している昨今、スタンドに行く度にドキドキしなくてもすみますので精神衛生上も非常にいい。軽油ってスタンド価格差がとても大きいんですよ。

 同じ幹線でも5kmほど走ると20円くらい軽く変わってくる。ハイエースのタンク容量は70リットルですから、20円差で満タンにすれば1400円も違ってしまいます。1400円ですよ、奥様。最近はスタンド選びがとても慎重になりました。

 バイクのトランポとしても活躍していますが、仲間と波乗りに行ったり、息子とキャンプに出かけたりもして、楽しく乗っています。活動範囲が一気に広がりました。納車は今年の7月12日だったのですが、この2カ月で3000kmほど乗りました。クルマ2台持ちでこの距離は結構なものでしょう。

ディーゼル仕様で燃費もそこそこ良いという、フェル号ハイエース
ディーゼル仕様で燃費もそこそこ良いという、フェル号ハイエース

 今はまったくのノーマル状態で、それこそナビも付けていない状態ですが、これからコツコツと仕上げて行こうと思っています。

【画像ギャラリー】ハイエースの使い勝手を画像でチェック!

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