どちらが早い? 何が違う? なぜ高速道路に右ルートと左ルートがあるのか

■左右ルートを選ぶ際の注意点

場合によっては、入ろうと思っていたパーキングエリアに入れない場合もあるので事前にチェックしておきたい
場合によっては、入ろうと思っていたパーキングエリアに入れない場合もあるので事前にチェックしておきたい

 東名下り・大井松田IC~足柄SA間の場合は、鮎沢PAと途中の3つのバス停は、左ルートにしかない。自家用車でバス停に用がある人もいないだろうが、PAに寄るなら左ルートを選ぶしかない。かつて上り線だった右ルートにも鮎沢PAはあったが、分合流が右側になってしまうため廃止されている(上り線の鮎沢PAは別の場所に新設)。

 中央道下り線の2番目の分流は、左ルートが河口湖方面、右ルートが名古屋方面への専用ルートで、大月JCTの分岐地点が4km手前にある形だ。ここで左右を間違えると、大月ICでいったん本線から降りて、再び乗りなおす必要が生じる。

名神上り線の場合、大山崎JCTで京滋バイパスと京都縦貫道に分岐する場合は、左ルートを選ぶ必要がある
名神上り線の場合、大山崎JCTで京滋バイパスと京都縦貫道に分岐する場合は、左ルートを選ぶ必要がある

 これらは、左右の分岐前に案内版が設置されているので、見逃さないようにしたい。これらを除けば、左右どちらのルートを選んでも何の問題もないが、分岐直前の車線変更は危険なので、自分が走っている車線をそのままキープして、自然と突入する方へ自然に進むのが吉だ。

■気になる左右ルートの「どちらが速いのか?」

 しかし、慣れてくると「どっちが速いんだろう」という疑問が生じてくる。実際、どちらが速いのか? どの区間も、左ルートは走行車線側、右ルートは追越車線側にある。つまり、基本的な流れは追越車線側の右ルートのほうが速い。左ルートは90km/hで速度リミッターが効く大型トラックの割合も高いから、通常なら右ルートのほうが若干速い。

 しかし、その差は有意なものではなく、事故や車線規制などの障害がなければ、ほんの数秒から、どんなに長くても1分以内。「どっちが速い?」という感覚で選んでも、ほとんど無意味だ。

できるだけ早く目的地に着きたいという人は多いが、どちらを選んでも、到着時間にそれほど大きな差はないことが多い
できるだけ早く目的地に着きたいという人は多いが、どちらを選んでも、到着時間にそれほど大きな差はないことが多い

 交通量にも大きな差はない。混雑している高速道路では、走行車線より追越車線のほうが交通量が多く、3車線の場合その割合は、左から順に20%、35%、45%程度になるが、東名と中央道は、一番右側の第3通行帯(追越車線)だけが右ルートに進むような分離形態になっているため、平準化されている。

 これらの区間では、工事による車線規制も多い。たまたま右ルートだけ車線規制が行われていると、右ルートのほうが時間がかかってしまうこともある。つまり、これらの区間では「どっちが速い?」という感覚を捨て、ただ流れに身をまかせ、淡々と走るのが一番ということになる。「川の流れのように」ですね。

【画像ギャラリー】写真で見る右ルートと左ルートの詳細と違い

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