ウィラーエクスプレスの東京におけるレストランバスは現在、週末と土休日に運行している。ランチとディナーのコースがあるが、楽しみなのは食事はもちろんだがルート上の見どころや、バスファンにはたまらないダブルデッカー車「エアロキング」に乗車できることだ。
このレストランバスの「ヨーロピアンメニューディナーコース」 に乗車したのでレポートする。それぞれ興味のある分野でお読みいただきたい。
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
取材協力:ウィラーエクスプレス
出発は東京駅丸の内口の丸ビル前
ディナーコースの出発時刻は17時だ。東京駅丸の内口の丸ビル前に係員が旗を持って待っているので声を掛けて乗車前のチェックを受ける。改札という意味もあるが食事をともなうので手の消毒とマスク着用の確認や検温も行い感染症対策に万全を期す。
やってきたのは専用塗色の三菱ふそうエアロキングのオープントップバスだ。運転席と1階席の間にはドアがあり、かつて1階の座席があったスペースはすべてが厨房になっている。したがって乗客の乗降は中ドアから行うことになり、前ドアは運転手専用だ。
1階席は……無い!!
厨房にはIHクッキングヒーターと電気式オーブンがあり、提供される料理は概ね完成した状態でバスに積み込まれるが、最後の仕上げやソース等の最終的な味の決定は車内で行われる。このためにシェフが1名乗り込んでいる。
ダブルデッカー車に乗車したことのある方はご存じの通り、身長にもよるが1階席で完全に立つことは難しい。そこでディナーコースの場合は約3時間も立ちっぱなしで料理を提供することがどれだけ苦労するのかはバスファンならば容易に察することができる。
2階席はレストラン仕様のクロスシート
2階席は階段の後ろにテーブルセット用の機材が置かれるスペースを確保し、その他は固定の向かい合わせクロスシートになっている。最前列もクロスシートだ。倒れやすいグラス類は専用の置台がテーブルにあり、きちんと固定されるように工夫が施されているので安心だ。
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