剛から柔へ設計思想を転換!? グッドデザイン賞を受賞した極東開発工業の「10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様」は何がスゴいのか?

 極東開発工業はこのほど、同社が2020年12月に発売した「10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様」が、「2021年度グッドデザイン賞」を受賞したと発表した。

 同車両は、ボディに高い硬度と靭性を誇る耐摩耗鋼板「HARDOX」を採用。ホイストメカやボディ主桁の改良と合わせて強度アップと軽量化を両立し、最大積載量10t以上を確保しているのが特徴だ。

 2018年2月発売の4t車、および2019年5月発売の7t車と共通のデザインコンセプトである「剛から柔へ」の設計思想をさらに深化させた同車両の特徴に迫る!

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部

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■4t車、7t車に続き10t車も! 極東開発工業の耐摩耗鋼板仕様ダンプとは?

極東開発工業は18年から4t車、7t車の耐摩耗鋼板仕様ダンプを発売。その最新バージョンが今回の10t車だ

 極東開発工業は、18年2月に新型「4トン耐摩耗鋼板仕様リヤダンプトラック」を発売。19年5月には「7トンリヤダンプトラック」の改良に合わせて耐摩耗鋼板仕様を追加設定するなど、ダンプへの耐摩耗鋼板仕様の設定を進めてきた。

 今回紹介する「10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様」は、この耐摩耗鋼板仕様シリーズの最新バージョンという位置付け。発売開始時期は20年12月だ。

 なお、同社では「10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様」の開発意義について、「積載量の確保(軽量化)と耐久性の確保で、さまざまな社会課題により効果的に寄与するため」としている。

 これは大型ダンプが公共工事や災害復旧などに幅広く用いられており、人手不足や労働時間削減、運行回数削減やメンテナンス費低減など、さまざまな社会課題と直面していることによるものだ。

■耐摩耗鋼板と設計思想の深化で強度を確保しつつ積載量10t以上を実現

HARDOXの採用に加え、R一体構造やデッキ3分割構造で軽量化。最大積載量10t以上を実現する

 極東開発工業の10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様は、その名の通りボディに耐摩耗鋼板「HARDOX450」を採用しているのが最大の特徴。

 HARDOX450は、従来のダンプボディに使われる一般鋼(SS400材)の約3倍の強度を持つ鋼材で、強度を確保しつつ板厚を薄くできることから、ボディの軽量化に寄与。

 また、同社が18年と19年に発売した中型ダンプと共通の「剛から柔へ」の設計思想を踏襲し、「R(丸型)一体構造」や「デッキ3分割構造」を採用。これにより補強用の骨組みを従来より約68%少なくしている。

 これにより、同車両は従来のダンプより約500kg多い最大積載量10t以上を実現。輸送効率約5%アップに加え、約7倍の耐摩耗性と、約2.5倍の耐久性によりメンテナンスコスト削減ももたらすという。

ボディのデッキ裏クロスメンバーにもHARDOXを採用。強度を確保しつつ軽量化を果たしている

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