【超希少車】あの伝説のモデル&マシンはいまどこにあるのか!?

■幻のオープンスポーツ、ダイハツX021

ベストカー本誌で市販間近と予想していたが、時代の変化がそれを許さなかった。現在のコペンより売れるのではないか?

 ダイハツと童夢の共同開発によって、1991年に発表されたのが、本格的スポーツカー「ダイハツ X021」だ。ちょっと可愛らしい顔は、コペンのご先祖様かと思わせる。

エンジンは1.6L、SOHCを搭載。軽量が求められるスポーツカーということで、ボディにはアルミニウム製のスペースフレームを、ボディ外板にはFRPを採用するという徹底ぶりで、実に700㎏という超軽量化に成功していた。

 開発時はバブル景気の頃。ショーモデルは実動車で、テストコースで試乗までしたのに、バブルが弾けたことで計画は頓挫。X021の計画はお蔵入りすることになった。

 その後X021は童夢の倉庫で保管され、レストアされて、1995年、筑波サーキットで久しぶりに快音を響かせた。

■現在の状態は?→現存

 レストアされた車両は、滋賀県米原市にある童夢のエントランスの展示スペースに以前は飾られていたようだが、現在は再び童夢の倉庫にしまわれているとのこと。何かイベントがあれば、その姿を見ることができるかもしれない。

※童夢の所在地/滋賀県米原市梅ヶ原2462番地

レストアも済んでおり、大切に保管されている。貴重な技術遺産といえる

■スバルF1用水平対向12気筒を積んだジオット・キャスピタ

1号機のデビュー当時の広報写真。グループCカーをイメージさせる美しいフォルムが特徴

 1988年に服飾メーカーのワコールの出資で設立された会社「ジオット」が企画し、レーシングコンストラクターの童夢が開発・製作を行なったスーパースポーツカー。

 1号機は、スバルとイタリアのモトーリ・モデルニが共同開発したF1用3.5L水平対向12気筒エンジン(650㎰)を搭載。1989年、本誌でも松本恵二氏のドライブでシェイクダウンが行なわれた様子を掲載していた。

日本のナンバーを取得し、市販間近と伝えた当時、まさか、この後バブルが崩壊し、計画が消滅するとは予想だにしてなかった

 しかし、エンジン供給元のスバルが、F1で一度も予備予選を通過することができず撤退し、キャスピタのプロジェクトからも撤退した。

 その後、エンジンを再検討し、イギリスのレーシングエンジンビルダーが製造したF1用ジャッドV10エンジンを搭載した2号機を完成させ、1993年に日本のナンバーも取得。本誌単独取材で谷田部でのテスト、一般道での試乗をしたが結局市販されなかった。

元フェラーリのエンジニア、カルロ・キティ博士率いる「モトーリ・モデルニ」社とスバルの共同開発で作られた3.5L水平対向12気筒エンジン。1990年、スバルはイタリアの新興メーカー、コローニを買収し、F1に8戦参戦したが全戦予備予選落ちでその後撤退

■現在の状況は?→現存

 1号機は石川県にある日本自動車博物館に寄贈され、2号機は童夢のエントランスのスペースに展示されている。

※日本自動車博物館の所在地/石川県小松市二ツ梨町一貫山40

1号機は石川県にある日本自動車博物館に展示されている。開館中であれば誰でも見ることができる

2号機は童夢のエントランスに展示されている。平日は一般の人も見学可能

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