■伝統の専用チューンとなるエンジンと足回り
搭載される3L直列6気筒ツインターボエンジンは、4ドアセダンとツーリングワゴン「B3」に搭載されるものをベースとしているが、新エキゾーストシステムと刷新されたソフトウェアにより、さらなる高性能化を実現。最高出力は、33psアップの495ps、最大トルクは30Nmアップの730Nmを発揮。
共同開発を行ったZF製8速ATとの組み合わせで、0-100km/h加速は、わずか3.7秒。最高速度は301km/hにも達するという。エンジンチューニングでは、安定した性能発揮をサポートするクーリングシステムも専用化されているのもポイント。
この高い信頼性が世界のクルマ好きのビジネスマンからも、ビジネスエキスプレスとして高い信頼を受ける要因のひとつとなっている。
もちろん、サスペンションや標準となる4WDシステムにも、手が加えられており、強化されたブレーキシステムは、さらなるアップデートとして、ドリルドローターが組み合わされる高性能ブレーキシステムも用意。
また、足元の伝統的なデザインの専用アルミホイールは、20インチという大径にもかかわらず、1本約12kgという軽量さだ。
組み合わされるタイヤは、ピレリ製の高性能タイヤ「Pゼロ」の専用チューニング仕様で、タイヤ側面には専用品を示す「ALP」の文字が刻印されている。さらに冬期シーズン向けの専用ウィンタータイヤもピレリから提供されるという。
■アルピナは永遠に……
最後にアルピナの今後について触れておきたい。BMWへブランド譲渡されることとなったアルピナは2026年以降、BMWの高級車ラインナップのひとつとして加わることになるという。
しかし、2025年末まではこれまで同様、現アルピナ社で車両開発と製造は継続されるという。それは2026年以降も生産地こそ異なるが、現在のようなアルピナ色の強いモデルが残る可能性も高いとも受け取れる。さらにいえば、2025年までに、現体制による新たなBMWアルピナ車の投入予定もあるそうだ。
将来の展望について、現在のアルピナ社は今後、ボーフェンジーペン社と名称を変え、創業家によるファミリー企業の経営を継続していく。新たにクラシックカー関連事業への投資やこれまでと異なる新たなモビリティの開発にも挑戦していくとしている。そのなかでこれまでの経験と技術を他ブランド社にも提供されるというから興味深い。
そのうち、クラシックカー事業では、アルピナレストア事業にも取り組む計画だ。もちろん、歴代アルピナ車のパーツの提供はしっかりと継続されていくとのことなので、ひとまずオーナーは安心してよさそうだ。
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