17歳でトラックとバイク事故に遭遇し、トラウマになった過去が!?
実はイーロン・マスク氏は、「バイク嫌い」のようだ。
過去の発言を調べてみると、2019年12月8日、本人のツイッターアカウントで「17歳の時にバイクで死にかけた」とのツイートが。これは、2023年中に発売を予定している同社初のピックアップトラック「サイバートラック」の話題に関するコメントで、「サイバートラックと同時に、二人乗りの電動ATV(四輪バギー)の発売を目指している。電動ダートバイクもクールでしょう」とツイートしている。
これに続いて、「危険すぎるので、我々はロードバイクを望みません。私は17歳の時にトラックにぶつけられ、死にかけました」と記す。
なお2018年6月の株主総会でもバイク事業に関して質問され、バイクに乗っていた過去を話して同様に回答。参入の可能性を否定している。
また、2021年11月20日には、「残念ながらバイクを安全にする方法はありません。 1マイルあたりのモーターサイクリストの死亡者数は、車の乗員の約29倍です」とツイートしている。
どうやらマスク氏は、公道でバイク事故に遭ったトラウマのせいもあってか、スクーターやオンロードバイクに否定的のようだ。しかしダートバイクのようにクローズドコース向けであれば、テスラ製EVバイクが発売される可能性はあるのかもしれない。
それにしても明け透けにクルマと同じ乗り物である“バイク嫌い”を公言する自動車メーカーのトップは珍しい。バイクから出発したホンダ創業者の本田宗一郎氏とはまさに真逆だ。
テスラの電動バイクを想定した「モデルM」がデザインされていた
テスラが消極的な一方で、電動バイクを期待する人も。「テスラが電動バイクを作ったらどんなスタイルになるか」想像したデザイナーが存在するのだ。
手掛けたのは米国出身のインダストリアルデザイナー、ジェームズ・ゴーリー氏。過去にMVアグスタのホイールなどを担当し、現在はボッシュの家電グループに在籍する人物だ。
2019年、テスラの車名に倣い、「モデルM」と命名したデザインを自身のHP(https://www.jamesgawleydesign.com/)で公開。車名のMはMotorcycleの意味だろう。デザインは、四輪セダンのモデルSをイメージしつつ、スタンダードなバイクとスポーツツーリングスタイルの特徴を兼ね備えている。
フォルムは何と言っても中央の開口部が斬新。これはバッテリー冷却用のエアダクトを兼ねるようだ。そして、通常のバイクのタンクに当たる部分は上面が全てタッチスクリーンとなっている。さらにスマートエアサスによる車高調整機能を備え、高速域では車高を下げて空気抵抗を減らし、航続距離をアップ。サイドスタンドやステップは電動で格納&展開されるなど数々の未来装備を誇る。
このモデルMはデザイナーが独自に発表したもので、もちろん発売に至ってはいない。
地球最大の自動車メーカーを目指すなら、バイクも検討すべきでは!?
今のところ、「公道走行可能なテスラの電動バイクが市販される可能性はほぼない。ただし、ダート向けは可能性あり」というのが結論。もちろんテスラの技術力があれば、電動バイクの製品化は十分可能と思われる。
ただし、バイク独特の運転特性を考慮したモーター制御や車体設計には、二輪メーカーならではのノウハウが必要。テスラは四輪の特許をオープンソース化しており、CEOさえその気になればバイクメーカーとタッグを組む道もあるだろう。
イーロン・マスク氏は、テスラを「地球上で最大の自動車メーカーにすること」を目標に掲げる。しかし名実ともに世界一を目指すなら、やはり二輪車の存在も必要不可欠のはず。
個人的な体験から「公道を走るバイクが危険」と考えるなら、クルマの電動化と自動運転で世界を驚かせたように、バイクでも安全面などで革命的な車両を出してほしい。イーロンさん、ツイッターでいい回答をお待ちしていますよ!
【画像ギャラリー】まるでアキラ? モデルMのメーターはまさに未来のバイク(2枚)画像ギャラリー
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