記憶に残る最高のコラボ車はどれだ?【現行型&歴代車の採点簿】

■歴代モデルではどのコラボモデルがよかったのか?

ISUZU ジェミニ(GMの世界戦略車) 合計点130点

提携先のGMの世界戦略車構想に基づき、共同開発された

■国沢光宏の評価: 55点
いすゞがベレットの後継モデル開発に悩んだ末、オペル カデットベースのクルマにすることを決めた。さすがドイツの設計だけに、長生きしました。
■鈴木直也の評価: 75点
日本向けにカデットをモディファイしたのが初代ジェミニ。アンダーは強いが欧州車風の乗り味が人気で、自動車メディア関係者にもユーザーが多くいたのを思い出します。

フォード フェスティバ(実際はマツダの開発) 合計点130点

マツダが開発して1980年代〜1990年代当時のオートラマ店で販売されていた

■国沢光宏の評価 :60点
マツダとフォードの提携が緩かった時代の作。ちょっとオシャレな雰囲気のクルマで悪くなかった。ただディーラー数が少なく売れませんでしたね。
■鈴木直也の評価: 70点
初代フェスティバの末期に登場したGT-Aもスカラ社という謎のデザイン会社とのコラボでした。赤いボディでフロント部分だけ白に塗り分けられていたのを覚えています。

MITSUBISHI エクリプス(プリムスレーザーなど) 合計点105点

写真上が初代エクリプス。コラボとしてプリムス レーザー(写真下)、イーグル タロンも発売

■国沢光宏の評価 :40点
これは三菱が小型車の開発が超苦手だったクライスラーと提携していた頃のOEMモデルですね。上写真にあるが、プリムスもイーグルもクライスラーのブランド。日本では存在価値薄かったですね。
■鈴木直也の評価 :80点
三菱とクライスラーが親密な関係にあった1980年代、スポーツカーの企画も両社コラボが前提だった。プリムス レーザーは初代のみだけど、イーグル タロンは2代目まで存続。

MAZDA トリビュート(フォードエスケープとの共同開発) 合計点120点

当時フォード傘下だったマツダがフォードと共同開発したマツダトリビュート。フォード版はエスケープ

■国沢光宏の評価 :50点
世界規模で見るとエスケープのほうが圧倒的に売れましたね。フォードにとってもディーラーの利益改善に寄与したいい商品だったと思う。日本はソコソコ売れた。
■鈴木直也の評価 :70点
マツダがフォード小型車部門開発の中心だった時代に生まれた双子車。コラボというよりは、マツダが開発してフォードにOEM供給したというほうが正しいSUV。

SUBARU レガシィブリッツェン 合計点110点

2000年登場の初代ブリッツェン。ポルシェデザインで当時は反響もよかった

■国沢光宏の評価: 20点
三菱のAMGと同じく、スバルのトライもうまくいかなかったんだと思います。その証拠に、ほとんど皆さんの記憶にないと思います。クルマはカッコよかったんだけどね。
■鈴木直也の評価 :90点
ポルシェデザインとのコラボという珍しいケース。いかにもドイツっぽいカタマリ感のあるデザインが印象的で、いまだに復活を望む声がある人気モデルでしたね。

アストンマーチン シグネット(トヨタiQ) 合計点105点

ベースにiQが選ばれたのはシャシー性能の高さや高い安全性などが理由とのこと

■国沢光宏の評価 :15点
アストンマーチンも顧客ニーズのため小さい高級車が欲しかったんだと思う。とはいえ、いろんな意味で007に似合わないクルマはアカンでしょう。
■鈴木直也の評価: 90点
好燃費の小型車を売ってCAFE(メーカー別平均燃費)の数字を下げたいアストンマーチンの要望にトヨタがiQで応えたコラボ車。シグネット単独では売ってもらえない売り方が珍しかった。

MITSUBISHI GTO(ダッヂステルス)合計点105点

V6 、3Lツインターボモデルもラインナップ。 下写真はダッヂステルス

■国沢光宏の評価 :30点
当時の日本車のスポーツモデルは、ヨーロッパ車を強く意識したモデルばかりでした。そんななか、GTOだけアメリカ風だったことを思い出します。
■鈴木直也の評価 :75点
GTOの開発は三菱主体だが、スポーツカーはコラボ車で台数を稼がないと採算がとりにくい。北米市場ではダッヂ版のステルスがGTO以上の台数を売り上げていました。

HONDA コンチェルト(ローバーとの共同開発) 合計点95点

ヨーロピアンスタイルのモデルで日本仕様は日本国内で生産されていた

■国沢光宏の評価 :25点
今になって思えばホンダもがんばったと思う。インテリアなどオシャレなクルマでしたね。ただ機械的な信頼性がイマイチで個性も薄めでした。
■鈴木直也の評価 :70点
ホンダがオースチンローバーグループを支援していた1980年代のコラボ車。メカ部分は100%ホンダだけど、レザー内装などインテリアの味付けに英国風味が感じられました。

オーテック ザガートステルビオ 合計点90点

櫻井眞一郎氏率いるオーテックジャパンとイタリアのカロッツエリア、ザガートとの共同開発。フロントに埋め込まれたサイドミラーがデザイン上の特徴のひとつ

■国沢光宏の評価: 5点
デザインからしてザガートの美しさや繊細さを感じさせない。日産のようなマスプロ生産メーカーとカロッツェリアの相性はよくないんだと思う。
■鈴木直也の評価: 85点
量産車をベースにカロッツェリアが独自のボディを架装する……。国産車でも1960年代まではこの手法で生まれたクルマがあったけど、1990年代にこれを復活させたのは珍しい。という意味で高採点。

MITSUBISHI ギャランAMG  合計点85点

ギャランAMG専用にチューンされた4G63エンジンはターボではなくNA。ノーマルの140psに対し、170ps(19.5kgm)を発生

■国沢光宏の評価: 10点
見た瞬間「なんで?」と思った。いろんな意味で三菱の親会社がベンツだったということのメモリアルかもしれない。クルマもきわめて普通です。
■鈴木直也の評価: 75点
ギャランAMGはエクステリアのモディファイだけではなく、専用チューンのNAエンジンが注目。バルブスプリングリテーナにチタン部品を使うなど、かなり本格的なモディファイだった。

MAZDA ロードペーサー/いすゞステーツマンデビル 合計点85点

1975年からわずか4年間で799台が販売されたマツダ初の3ナンバー車。ボディはGM傘下のオーストラリア・ホールデンが生産していた主力大型車HJシリーズの最上級グレードプレミアーがベース。写真は上がマツダロードぺーサー、下がいすゞステーツマンデビル

■国沢光宏の評価: 25点
このクルマ、ほとんどみなさん知らないと思う。昔マツダはセンチュリーやプレジデント、デボネアのようなVIPカーを作っていた。そいつにいすゞも乗った。
■鈴木直也の評価 :60点
コラボというよりは、豪ホールデンからOEM供給された法人向け高級車。マツダ版は13BRE搭載で独自性があるが、いすゞ版は法規に合わせた手直しのみでした。

MITSUBISHI デボネアAMG 合計80点

1986年に三菱とAMGがコラボして生まれたデボネアVロイヤルAMG。AMG製のエアロパーツのほか、サスペンションメンバー補強やブッシュの強化が行われている。1989年の後期型ではDOHC化され、ABSを標準装備

■国沢光宏の評価: 5点
これは厳しかった。ギャランと違いエクステリアも大幅にAMGの意見を取り入れたのだろうけれど、宇宙船のようになっちゃいました。超稀少車です。
鈴木直也の評価: 75点
今やAMGはメルセデスの一部だが独立チューナー時代はこんなこともやってました、という珍しい例。デボネア本体がレア車なのに、そのAMGバージョンはまさに珍車です。

TOYOTA ハリアーザガート(初代) 合計点80点

モデリスタがイタリアのカロッツェリア、ザガートとコラボして誕生。限定200台で1996年に販売された。2006年には250台限定で2台目ハリアーをベースにしたハリアーザガートが登場

■国沢光宏の評価: 5点
やはりデザイン的に美しくない。もっと少量生産じゃないとザガートの持ち味は引き出せないいと思う。ザガートの安売りになってしまった。
■鈴木直也の評価: 75点
1990年代のザガートはチーフデザイナーを日本人が務めていたこともあり、日本車とのコラボに積極的。ハリアーは追加パーツによるモディファイだが、モデルチェンジまで行っていた。

次ページは : ■日本メーカー“コラボ”の歴史を振り返る。トヨタ2000GTはヤマハとのコラボで誕生した!

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