■逆効果4/思い込みの間違ったエアコンの使い方もNG
燃費のためにオートエアコンで温度設定を家庭用のエアコンのように27度とか28度へと高めに設定するのは真夏には効果的だが、真夏以外ではあまり意味がない。
というのもクルマの冷房は、温度調整を暖房を使うことで行なっているからだ。温度を高めにしても、エアコンシステム内に取り込まれた空気はまず冷やされて結露することで除湿されるため、室内は意外と快適かもしれない(陽射しが強くなければ)。
エアコンの作動を決めるACボタンを操作してオン・オフをこまめに切り替えれば、エアコンの利きを弱まるので燃費が向上するのでは、と実践しているドライバーもいるらしい。
しかし、これをするならオートエアコンなら温度設定を最低にして冷房を最大に利用する状態にしなければあまり効果がない。
というのもエアコンがオンの状態でも、コンプレッサーは冷媒が一定の圧力になれば電磁クラッチが切れて稼動を止めている。
自分でスイッチをオン・オフすると、オフでは圧力が下がってしまうのでオンにした状態ではコンプレッサーが稼動する状態がそれだけ長く続くことになるのだ。
設定温度を最低にしてファンの風量とコンプレッサーのACボタンをオン・オフにすることで、室内を快適に保つことができるが、くれぐれも走行中の操作は控えること。
財団法人省エネルギーセンターが提唱している「エコドライブ10のすすめ」によれば、外気温25度の時にエアコンを使用すると12%程度燃費が悪化するという。
実際にクルマを使った冷房と燃料消費のシャシーダイナモを使って実験したデータを見ると、外気が25度と、おおよそ真夏・真冬以外の気候の良い時期には、体感温度は変わらなくとも、エアコンをオンにしているだけで14%も燃料消費が増す(悪化する)ことがわかる。 燃費を気にするならこまめにエアコンのオン・オフを心掛けよう。
また、外気が35度という酷暑日に、エアコンをMAXにして外気導入をすると燃料消費が著しく悪化することがわかる。
こうした暑い時期にはなるべくAUTOモードで、外気導入と内気循環の切り替えもこまめに行うことが重要だ。
■逆効果5/タイヤの空気圧を高めにし過ぎるのも逆効果
タイヤはクルマによって適正な空気圧が定められており、後から少しずつ空気圧が低下していくことを考えて、少し高めにしておくことも多い。この空気圧を高めすぎるのも、クルマを傷めたり、危険なコトにつながるので気を付けたいことだ。
省燃費を追求する軽自動車などでは指定空気圧が高め(先代アルトやワゴンRは280kPa!)なモデルもあるが、これを真似して空気圧を高めるのは危険だ。こうした高めの空気圧が指定されている車種は、専用のタイヤを使い、テストして性能を確保している。
一般のクルマは指定空気圧が220~240kPaあたりであれば、せいぜい1割アップ程度が高めに設定する限界だ。
それ以上高くするとタイヤが走行中の衝撃を吸収しにくくなって、ホイールベアリングなど足回りの部品の寿命が短くなったり、タイヤの偏摩耗や雨天走行時のグリップ不足という弊害を起こす可能性が高まる。
転がり抵抗の少ないエコタイヤに交換しても、指定空気圧からあまり高めないことだ。それでも十分に燃費向上効果は期待できるハズだ。
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