教習所AI化&車検証電子化で何がどうなる? テスラ2000万台計画は実現するのか? 技術系最新ニュース6選

教習所AI化&車検証電子化で何がどうなる? テスラ2000万台計画は実現するのか? 技術系最新ニュース6選

 本誌『ベストカー』にて、毎号技術系の最新情報や気になる話題をお届けしている「近未来新聞」。

 今回は自動車教習所にAI指導員導入、電磁式車検証導入、テスラの年間2000万台販売計画などの話題をお届けします!

※本稿は2022年6月のものです
文/角田伸幸、写真/ベストカー編集部、テスラ、AdobeStock ほか
初出:『ベストカー』2022年7月10日号『近未来新聞』より

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■教習所もAI化の時代

 ついに自動車教習所の指導員も、AIが担う時代になった。福岡県にあるミナミホールディングスが、自動運転の雄ティアフォーと組んで、人工知能による講習を始めたのだ。同県の南福岡自動車学校で、ペーパードライバー講習を担当するという。

 そもそも全国の教習所は今、深刻な人材不足に悩んでいる。高齢化や採用難によって指導員が集まらないのだ。

 そこで同ホールディングスは、人間の指導員に代わって運転技能を診断できるAIを開発した。

 このAIは教習コース内の車両の位置や状態、周辺環境、ドライバーの確認行動などをリアルタイムで把握し、指導員が乗らなくても危険運転行動を検知したり、運転者の技能を評価したりできる。

 講習メニューは受講者自身が運転席に備えられたタブレットで選択でき、走行後には自分の運転を映像で振り返れるから効果も高いようだ。

 現状では道交法や関連法令が認めていないため、免許取得教習自体をAIが担うことはできないが、同ホールディングスにはすでに全国8都道府県の教習所から問い合わせが寄せられているそうだ。

 今後有効性が確かめられれば、法制度の改正も検討されそうだが、指導員にさんざん怒られた筆者などは、当時がちと懐かしくもなる。

■車検証がICカードに電子化で何が変わる?

ナンバープレートは封印があるため、陸運局通いは当面の間続きそう(写真はナンバーセンター所沢)

 2023年年1月1日から、自動車の車検証が変わる。

 従来の紙に加えて電磁的手法が導入されるのだ。これを利用する人は紙の車検証を携行する必要がなくなり、代わりに「ICカード」の車検証をクルマに積んでおくことになる。

 これはかねてから国が進めてきた「自動車保有関係手続のワンストップサービス」に対応した流れだ。

 従来、自動車の新規登録や移転登録を行う際は、車庫証明や印鑑証明、譲渡証明、委任状などをあちこちで集め、ディーラーや中古車店がそれをあずかって陸運局で手続きしていた。

 ところが平成17年に11の都府県で新規登録のワンストップサービスが始まり、手続きの電子化が進んだ。

 現在はほぼすべての都道府県でこのサービスが利用できるため、ディーラーや中古車店の手間が減り、クルマを買う際の登録代行手数料が安くなるという効果も生んでいる。

 この流れは車検証の電子化によっていっそう加速するだろう。ICカードに整備記録や自賠責保険情報なども記録しようという動きもあるから、車両情報の一元化にも役立つはずだ。

 ちなみに軽自動車の車検証電子化は1年遅れの2024年からとなるので注意しよう。

 残る課題はナンバープレートの電子化だが、こちらは議論自体はあるものの具体策は見えていない。「陸運局通い」はもうしばらく続きそうだ。

■テスラの2000万台計画は実現するのか?

マスク氏の2020年9月28日のツイート。「2030年より早く2000万台を達成する」と述べている

 ツイッター買収騒動後もお騒がせツイートを連発するイーロン・マスク氏だが、筆者が過去に最も驚いた氏のツイートといえば、2020年9月28日に発せられた「テスラは2030年より前に年2000万台を売り上げる」というものだ。

 そもそも、全世界の自動車の総販売台数は、コロナの影響がなかった2019年でも9100万台程度。同年最も売り上げたVWが1098万台、2位のトヨタが1074万台だから、2000万台という数字がいかに現実離れしているか、わかる。

 その後はコロナ禍や半導体不足もあり、この計画も過去のものかと思っていたら、この4月の決算発表会でイーロンは再び「私たちは年に2000万台を目指している」と発言した。強烈な逆風にあっても、彼はこの途方もない計画を捨てていなかったのだ。

 改めて考えてみると、テスラの昨年の販売台数は93万台で、今年は150万台を売り上げるとしている。このペースで以降毎年150%ずつ数字を伸ばしていけば、2028年には1710万台となり、2000万台が射程に入る。

 もちろんこんな試算に意味はないのだが、テスラは実際にそこへ向けて動いているふしがある。

 たとえばバッテリーでは、2030年に必要な容量を20テラワットと試算し、急速な技術革新と資源調達にまい進中。2020年にはネバダ州でリチウム鉱床の権益まで取得しているのだ。

 販売車種については、当然低価格化が図られる。テスラはかねてから2万5000ドルの格安モデルを出す計画だが、そいつをベースに自動運転タクシーを作り、営業用車両として世界中で売りまくるつもりだと筆者は考える。

 この計画が実現するか大ボラで終わるかは不明だが、これだけの夢を語れる人が日本のクルマ界にも必要だという点は間違いないだろう。

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