前回、新車と見た目がほとんど同じで、新車よりも激安で買える「現行型激安中古車の不思議」をお届けしたが、後編として、現行型の「登録済み未使用車」をお届けしよう。
登録済み未使用車は、新古車と呼ばれているもので、走行距離が少なく、見た目はほぼ新車同然なのに新車と比べると激安!
いったい、新車とどこが違うのか? どんな登録済み未使用車があるのか? ほんとにお買い得なのか? 値落ち率の高いオススメの登録ずみ未使用車30台とともに紹介しよう。
文/萩原文博
写真/ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
初出/ベストカー2018年11月10日号
※本記事は2018年9月下旬当時のものです。
■新車同然の登録済み未使用車がお買い得!
現行型の中古車といえば、新車同然のため 「新古車」とも呼ばれている登録済み未使用車も気になるところ。
なぜ、このような物件が発生するのかというと、それは、前回紹介した現行型輸入中古車が安くなっている理由と同じ。
新車の販売台数を増やすために納車期間を短くするために、見込みで本社に発注をしていることが大きな要因となっている。
見込み通りで売れればいいが、それが長期在庫になってしまうと、その在庫車は大幅に値を下げて中古車市場に流通させることになるのだ。
したがって、モデルによって流通する車種やボディカラーに偏りが出るのが特徴。ここでは、未使用中古車と思われる物件が多い車種をチェックし、お買い得な未使用中古車は何なのかを検証した。
今回、未使用中古車として設定した条件は2017年~2018年式、走行距離499㎞以下、修復歴なし、フルノーマル車の4点。
軽自動車やSUV、ミニバンなどはドレスアップずみ中古車として販売されるケースが多いが、それはできるだけ除いた。
調査した結果、落ち率が最も大きかったのは三菱eKワゴンE。なんとほぼ新車といえるコンディションながら、40%以上の値落ちを記録している。
■1位/三菱ekワゴンE:最大値落ち率40.59%
値落ち率2位はスズキスイフト1.2XG。マイルドハイブリッドやスイフトスポーツなどと比べると桁違いの値落ちとなっている。ガソリンエンジン車は弱いということか。
■2位/スズキスイフト1.2XG:最大値落ち率39.79%
値落ち率3位は三菱ekワゴン兄弟車のデイズ。わずかに値落ち率が下回っているのは日産というブランド力の差なのか。69.9万円から購入できるというのはかなり魅力的ではないだろうか。
■3位/日産デイズJ:最大値落ち率39.63%
値落ち率4位から4車がズラッと並んだのがBMW。4位の2シリーズアクティブツアラーは2018 年6月に行われたマイナーチェンジが行なわれたので、その影響で大幅に下がり、登録ずみ未使用車がドッと増えたというわけだ。
マイナーチェンジの内容は、新デザインのキドニーグリルとLEDヘッドランプが採用され、フロントバンパーも大型のエアインテークを左右に配した新形状のものになった。
リア回りについても、大型化したバンパーと、90mm径に拡大したエキゾーストテールパイプを組み合わせることでスポーティさと存在感が強調されている。またガソリンエンジン車の218iアクティブ ツアラー/グラン ツアラーについては、新たにデュアルクラッチ式の7速DCTが採用されている。
■4位:BMW218dアクティブツアラー・ラグジュアリー:最大値落ち率39.57%
5位は2018年10月に本国で新型が発表されたBMW3シリーズ。この新型が日本に登場するのは2019年前半だから、さらに値落ちが進むだろう。ちなみに前回紹介した中古車、BMW320iMスポーツの場合は、中古車価格帯は295.8万〜388.8万円。値落ち率は33.3〜49.26%で、輸入中古車の値落ち率順位では5位だった。
■5位/BMW320dセダン Mスポーツ:最大値落ち率39.17%
以下、6位〜10位のなかではBMW118dMスポーツに注目。2019年にはFFの新型が登場するため、値落ちが激しくなったのか。この1シリーズはFRだけに今後の動向に目が離せない。
また9位のボルボV40、14位のボルボV40クロスカントリーはモデル末期だけに新古車も多く安くなってきている。2019年はさらに値落ちが進むと予想されるので注目したい。
意外だったのは13位のミニ3ドアクーパー、24位のミニクロスオーバー。こうした人気モデルのなかにも登録ずみ未使用車があったこと。
また、あまり台数が出ていないモデルでも、登録ずみ未使用車が見つかるかもしれないので、根気よく探してみることをオススメする。
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