ホンダ車は最近割高?? それでも価値ある「高いけど良い」現行車 3選

ホンダ車は最近割高?? それでも価値ある「高いけど良い」現行車 3選

タイプRを筆頭とするスポーツモデルやF1などのイメージが多くのファンを生んだホンダ。直近ではN-BOXが大人気を誇っているが、一方で懸念もある。車が高いのだ。

2017年夏以降に発売された日本仕様のモデルは、特に価格が高い印象が強い。なかでも、“日本再導入”となった新型CR-Vは、トヨタのハリアーやマツダのCX-5など、競合するライバル車と比べて高めの価格設定となっている。

CR-Vは4WD・5人乗りの「ハイブリッド EX」が400万320円。一方、CX-5の場合、4WDの2.2Lディーゼル車でなおかつ上位グレードの「XD Lパッケージ」は355万8600円。装備の差を加味しても数十万円規模で割高だ。

とはいえ、絶対的な価格が高くとも、その価格に見合った価値を持つホンダらしい車もある。

本稿で紹介する3台は決して安い車ではない。それでも「高いけど良い!」とホンダファンなら感じる独創的な技術を持っている。

文:渡辺陽一郎/写真:編集部、Honda
ベストカー 2018年11月26日号


NSX/2370万円

NSX(2016年発売、2018年9月販売台数:6台)/改良モデルの予約も開始された(発売は2019年)が、お値段は2370万円とGT-Rも真っ青の価格。ただ、SH-AWDやDCTを用いたハイブリッドシステムは独創的でホンダらしい

NSXは、ハイテクの塊で加速力を含めた走行性能は凄いが、運転感覚は無機的。だが、スーパースポーツカーなのにクセがない。運転がしやすく、乗り心地も快適だ。

4種類の走行モードの中で、スポーツ/クワイエットモードを選ぶと、乗り心地がいっそう快適になる。クワイエットモードではエンジンを停止させたEV走行が優先されてとても静かだ。

その一方でフル加速をすれば、停車状態から約3秒で100km/hに達する。この時の加速は、風景の流れに視覚が追い付かないほどだが、猛々しさは抑えられて滑らかに感じる。しかもハイブリッドだから、JC08モード燃費は12.4km/Lに収まり、86やBRZと同程度だ。

つまり、抜群に高性能なのに燃料消費量は少なく、乗り心地と静粛性が優れ、スーパーカーに不慣れな人でも運転できる。この相反する機能の両立がNSXの特徴で、ホンダ車らしさでもあるだろう。

アコード/385万~410万円

アコード(2013年発売、2018年9月販売台数:219台)/2016年にマイナーチェンジで刷新。販売は今一つながら、215ps/32.1kgmとパワフルなモーターを用いるi-MMDは、ホンダらしいスポーツハイブリッド。JC08モード燃費も30.0km/Lと良好だ

Lサイズセダンなのに華やかさに欠けるが、後席を含めて居住性はとても快適だ。身長170cmの大人4名が乗車しても、後席に座る乗員の膝先空間は、握りコブシ3つ近くに達する。Lサイズセダンのなかでも、特に余裕を持たせた。

そして、エンジンがホイールを直接駆動するのは、そのほうが効率の優れた高速巡航時だけだ。通常はモーター駆動になるから加速感が滑らかで、ノイズも小さく抑えている。この走りの上質感も、アコードならではの特徴だ。

そして、Lサイズセダンとしては燃費が抜群に優れ、燃料代はノーマルエンジンを搭載したLサイズセダンの半分以下ですむ。従って3〜4名の乗車で、長距離を頻繁に移動するユーザーに適する。

かつてのアコードに比べるとスポーティ感覚は大幅に薄れたが、快適性と環境性能を高次元で両立させている。

次ページは : クラリティ FC/767.2万円

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!