■ハイブリッドが廃止され、ガソリンエンジンが生き残る不思議
日産はe-POWERやBEVを中心とした電動化戦略を進めているのはみなさんもご存じのとおり。そうした時代にあって、なぜガソリン車を廃止せず、ハイブリッド車を見切ったのか。
スカイラインハイブリッドは306psを発生する3.5L、V6と68psの電動モーターに2つのクラッチと7速ATを組み合わせるが、このシステムはモーター駆動、エンジン駆動、モーター+エンジン駆動と切り替えることができる、実にコストがかかったシステム。
つまり、コスト高でVQ35HRエンジン自体も古く、排ガス規制の法規対応ができていないため、今回の生産終了につながったというわけだ。ちなみに同じシステムと搭載するフーガやシーマも2022年8月末で生産が終了している。
現行V37型スカイラインは、2014年2月に登場してから紆余曲折があったモデルだった。登場当初はインフィニティエンブレムを付けたものの、2019年7月のビッグマイナーチェンジで日産エンブレムに戻したり、ダイムラー製の2L、V6ターボ(200GT-t)が登場したりと物議を呼んだ。
そのいっぽうで、往年のスカイラインファンが歓喜したであろう、405psの3L、V6ターボを搭載した400Rの発売、さらに日産の最新運転支援機能のプロパイロット2.0を初搭載するなど、”いちおう”は、頑張っていたのだが……。
■次期スカイラインはクロスオーバーになる説が有力……
最後に次期スカイラインはどうなるのか? 現在、最も有力なのはクロスオーバーSUVとして生き残る道だ。
北米ではインフィニティQX50とそのクーペタイプのQX55が売られており、系譜的にはかつて日本で販売されたスカイラインクロスオーバーに当たるモデル。
当然、パワーユニットはe-POWERで、2019年のジュネーブショーで出展されたSUVの「IMQコンセプト」の発展形となる。
1.5L VC(可変圧縮)ターボエンジンを発電専用に使うe-POWERを搭載し、前後をモーターで駆動する4WDだ。スカイラインの新型SUVのベースとなるのはこのIMQコンセプトとなる模様。
IMQコンセプトは全長4558mmのCセグメントサイズで、4800mmを超えるスカイラインよりも小さいが、デザインは北米QXシリーズの進化版となりそうだ。
新型スカイラインは、2年後の2024年登場を目指して開発中という情報が今のところの最新情報。
スカイラインもクラウンのように、クロスオーバー主体で販売されることになりそうだ。遅きに失したという声も聞かれるが、スカイラインは、日産、いや日本が残すべき名車なのだから、これからも残してほしいものだ。
【画像ギャラリー】現行V37スカイラインが一部改良! スカイラインはどこに行くのか? 写真をチェック!(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方何故ガソリン車にもプロパイロット2.0を搭載しないのだろうか…
せっかくのスカイラインの売りの一つが無くなってしまったな
スカイラインクロスオーバーは実質ハッチバックでした。近年はセダンでも室内広いですが、前も後席もSUVとは思えないタイトさ。
しかしそれと非常に引き締まったサスのお陰もあり、FRらしさとスポーティ感はCX-60を大きく上回ります。着座位置はより高いので、好みは分かれますが・・
復活するのなら、そのスカイラインらしいスポーツ感と、必要十分じゃなく怖いくらいパワフルな心臓、受け継いで欲しいです