違うジャンルで車名復活を果たした例は?
一方で、以前と異なるジャンル・コンセプトのクルマに、かつて存在した車名を活用して復活させているパターンもある。
■三菱 エクリプス→エクリプスクロス
初代エクリプスは、今でも米国では一定の需要がある比較的手軽な2ドアクーペとして、日本では1990年に登場した。
1995年登場の2代目モデル、日本にはオープンモデルが2004年に導入された3代目モデルともに米国製で、2005年登場の4代目モデルを最後に2012年に一度絶版となった。
2018年に復活したエクリプスクロスはコンパクトSUVではあるが、クーペルックを持つ点で4代目までのエクリプスと共通することもあり、エクリプスの名を引き継いだ。エクリプスクロスは三菱らしい堅実なクルマで、今後はPHEVの追加なども期待される。
■三菱 ミラージュ
ミラージュは1978年の初代モデル登場以来、当時のゴルフやカローラのライバルとして本来の実用車からモータースポーツのベース車両まで、幅広い層に愛されたモデルだったが、1995年登場の5代目モデルを最後に2000年で一度絶版となった。
その後、2012年に三菱が現在のマーチクラスの小型車セグメントへモデルを投入する際に、「ミラージュ」の名が復活した。
なかには違う乗り物で車名復活を果たした例も!
また、なかには違う乗りもので車名が復活するパターンもある。これは二輪と四輪をともに作っているホンダとスズキに多い。
■ホンダ ジェイド
ジェイドはもともと250ccエンジン搭載のネイキッドに分類されるバイクで1991年に登場し、1996年にホーネットを後継車にする形で姿を消した。
ジェイドが四輪車の車名として復活したのは2013年のことで、まず中国向けが登場。日本でも2015年に登場したが、価格の高さや3列目の狭さなどを理由に販売は低迷。
2018年のマイナーチェンジで価格を下げた5人乗りの2列シート車を追加するなどのテコ入れを行い、販売も回復しつつある。
■スズキ ハスラー
ハスラーは、1969年から2000年頃までスズキでオフロードバイクに使われた車名だった。四輪では2013年に登場した軽クロスオーバーに「ハスラーの名前が似合う」ということもあり、命名され復活。
“クルマのハスラー”はスタイルの良さや多用途に使える便利さを理由に、特に発売当初は長い納車待ちになるほどの人気車となり、現在も根強い人気を保っている。
◆ ◆ ◆
車名の復活は、「名前や伝統を大切にしない」とか「継続性がない」という捉え方ができる反面、「あの名前がまた!」という好意的な捉え方もできる。
それが本当にいいことなのか、悪いことなのか。ユーザーからの反響や人気が、その答えとなるだろう。
【主な車名の復活例】
・トヨタ:スープラ、RAV4
・日産:シーマ、クリッパー
・ホンダ:インサイト、ジェイド(四輪として)、NSX、インテグラ(二輪として)、CR-V、バモス、ライフ、Z、クロスロード
・三菱:エクリプス(クロス)、RVR、コルト、ギャラン、トッポ、プラウディア、ディグニティ
・スズキ:ハスラー(四輪として)
コメント
コメントの使い方