【6位~4位】ナンバー1候補の大ヒット車が早くも登場!?
■6位:日産 マーチ(1982年10月~)/211万8450台
マーチはリッターカーとして1982年に登場し、初代モデルは平成3年(1991年)まで販売。初代は登場から7年以上が経った平成に入っても、ターボ+スーパーチャージャーというエンジンで、パワステもない「スーパーターボ」と、お買い得な「iZ」という両極端なグレードがあり、堅調に売れていた。
マーチが大躍進するのは、1992年登場の2代目モデルから。2代目は「とにかく真面目で堅実なリッターカー」というキャラクターを持つ全体的使いやすい車であった。
それだけにバブルが崩壊し、贅沢をし過ぎた反省や慎ましやかな流れとなった日本において、2代目マーチはちょうどいい存在となり、登場から時間が経つに連れて販売台数が伸びた珍しい車だった。
2002年に登場した3代目モデルも好調な販売をキープ。しかし、2010年登場の4代目となる現行モデルはタイで生産され、特に安いわけでもない魅力に欠けるコンパクトカーとなってしまった。
もうすぐ登場から9年が経ちながらフルモデルチェンジの噂も聞こえないなど、残念ながらマーチは現在の日産の国内軽視を象徴する存在となってしまった。
■5位:トヨタ ヴィッツ(1999年1月~)/215万8043台
初代ヴィッツは、日本において、スターレットとその上のターセル、コルサ、カローラIIを統合する「世界に通用するコンパクトカー」として登場。
初代モデルだけでもファンカーゴ、プラッツ、bB、イストなどの派生車も多数誕生。初代ヴィッツは、ヨーロピアンなデザインなどを理由に2002年まで年間10万台を超える販売をキープ。2005年登場の2代目モデルを経て、2010年に現行3代目モデルが登場。
現在ヴィッツは「ヤリス」の名でWRC(世界ラリー選手権)に参戦し、スポーツモデルのGR系も設定。アクアの登場で以前ほど売れていないにせよ、存在感を再び高めている。
また、ヴィッツはレース、ラリーなど底辺のモータースポーツを長年支えており、その点でも価値のあるモデルだ。
■4位:トヨタ プリウス(1997年10月~)/254万3670台
初代プリウスは、将来的にカローラやコロナのカバーも想定した「世界初のハイブリッドカー」として登場。現在でもトヨタのハイブリッド車の基礎となっている2モーターハイブリッドシステムやボディサイズの割に広いキャビンといったパッケージング、ハイブリッド普及のため215万円という内容を考えれば激安な価格も含め超意欲作であった。
しかし、当時はガソリン価格の安さに加え、ハイブリッド車が未知のものだったこともあり、初代の日本での販売台数は、6年間で約7万台程度と現在の快進撃が想像できないほど低調なものだった。
2003年に劇的な進化を遂げた2代目モデルが登場し、プリウスに知的なイメージが根付いたことやガソリン価格高騰という追い風もあり、プリウスは月5000台程度売れる量販車に成長。
そして、2009年登場の3代目モデルはキープコンセプトながら、リーマンショックによる不景気の始まりに素早く対応。性能や装備の大幅向上にも関わらず、205万円~というパンチのある価格で登場。
さらに、景気刺激策のエコカー減税や新車購入補助金も追い風となり、注文が殺到するプリウスショックを起こした。一時は1年近い納期となり、年間販売台数も20万台越えをキープ。今では日本の国民車的存在の1台に躍進した。
プリウスはハイブリッド車のパイオニアという面で「熟考のうえ、やると決めたことは時間を掛けてでも、必ずモノにする」というトヨタの素晴らしいDNAを象徴するモデルでもある。
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