【GT-R、TypeR、RS…】「昭和のR」対「平成のR」 史上最強の「R」はどれだ

■ホンダタイプR軍団も一時代を築く

平成14年5月23日に、約7年ぶりに赤バッジが復活したNSX‐R。エアアウトレットダクト付きボンネット、一段高められたカーボンリアスポイラーなどがエクステリア上での特徴。開発コンセプトは、「空力操安」。空力性能を重視したマイナーチェンジ後のノーマルモデルをさらに洗練、CD値=0.32、前後マイナスリフトを誇り、レーシングユニット同様手組みされる3.2L、V6エンジン(280ps/31.0kgm)、カーボン素材を多用した軽量化、足まわりの専用セッティングなどが施されている

そのかたわらで、平成の「R」として印象深いのが、ホンダのタイプR軍団だ。最初にタイプRとして出たNSXタイプRの鮮烈な走りは、恐るべきものがあった。

ニュルブルクリンクサーキットの存在が日本でフィーチャリングされたのもこのクルマからだ。以降、インテグラやシビックにも設定されて人気を博したのはご存知のとおりだ。

極めつけは平成14年登場の2代目NSX-Rだろう。本格的に作り込まれたこのクルマ、当時としては、280psながらニュルで7分56秒をマークしており、平成最強のRとして、有力候補となる1台に違いない。

そのほかの平成のRでは、平成18年5月に登場した三菱コルトラリーアートバージョンRも思い出深い。ブラックアウトされたオーバーフェンダーにボンネットに開けられたエアインテークといういかにもホットハッチというエクステリア。

ランエボを思わせるエクステリアのコルトラリーアートバージョンR

5MTが163ps、CVTが154psという1.5L、直4MIVECターボは、低回転域からトルクが厚く、アクセルレスポンスがリニアで、足回りのセッティングが絶妙だった。シャシー剛性が高いため、実に足がよく動くのだ。

また、宿命のライバルとして長年にわたり好バトルを演じたランサーエボリューションとインプレッサWRX  STIも、ランサーエボリューションGSRとRSやWRXタイプRAなど、一応「R」と無関係ではなかったのだが、あまり「R」というイメージではないので言及するのは控えておこう。

■R35GT-Rが平成19年12月に登場

いわずといれたR35GT-R。これが史上最強のRと呼べるのか?

そんななか、またしても日産からとてつもない「R」が出てきたのが平成19年12月に登場したR35GT-Rだ。日本はおろか、世界でも屈指の高性能車であることは明らか。

そのインパクトの大きさや、日本車離れしたスペックの強力なエンジンに、独立型トランスアクスル4WDのような世界にも類を見ない独自のメカニズムなど、究極の速さを実現するために考えうるすべてをつぎこんだ異彩を放つ存在である。

R32~R34GT-Rが日本の頂点を極めたとはいえ、圧倒的な性能はもちろん、世界に影響を与えた点でも、やはりR35GT-Rのほうが最強のRと呼ぶにふさわしい。

一方で、量産FF車で世界最速の座に君臨するシビックタイプRも、もちろん見逃せない1台ではあるものの、今回の主旨は、あくまで最強のR。

320psのK20C型2L、直4ターボを搭載するFF最速の称号を持つ現行シビックタイプR

FF最速という偉業をなしとげたシビックタイプRではあるが、GT-RやNSX-Rをさしおいて最強の称号を与えるわけにはいくまい。

また、平成のうちに出てくることはなさそうだが、2代目NSXに、もしもタイプRがあったら、R35GT-Rをしのぐ存在になる可能性はある。

次ページは : ■昭和最強のハコスカGT-Rと平成最強のRの対決!

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