■昭和のR=KPGC10型スカイラインGT-Rに決まり!
スカイラインでは、「GT-Rの再来」といわれながらも、4気筒エンジンのためGTと、GT-Rを名乗らなかったR30型のスカイラインRSや、6気筒ながらGT-Rとは名乗らなかったR31型のスカイラインGTS-Rなどがある。

1981年に登場した6代目型に設定されたRS。搭載されたFJ20型エンジンはNA仕様が150ps、ターボ仕様は190ps(最終仕様では205ps)を発揮し、当時国産2Lクラス最強を誇ったが、スカイラインは6気筒以外GTの名が与えられないため、RSの名を名乗りことになり、当然GT-Rとならなかった

1987年8月、R31型スカイラインのマイナーチェンジと同時に発表されたのが、当時のグループAレースのホモロゲーションモデルであるスカイラインGTS-R。生産台数はわずか800台。搭載されたRB20DET-Rエンジンは、ギャレット社製T04タービンやステンレス製の等長エキゾーストマニフォールドを採用し、210ps/25.0kgm
新車当時のことを鮮明に覚えているが、鉄仮面のインタークーラー付きのRSXターボCは大変な人気でなかなか中古車価格が落ちなかった。
ただ、RSXターボCは、発進加速の際のケツが沈み込み、205psとはいえ恐ろしく速いとはいえなかった。GTS-Rにしても、走らせてみると「GT-Rと名乗れない」理由がわかったような気がした。これはR32GT-Rに試乗した際にも、当時のことを思い出した。やはりGT-Rの名を冠するには、圧倒的に速くないと……。
また、高性能モデルとしては、こじつけ感もあるが、三菱にはRの付く「ランサーエボリューションGSR」や「ギャランVR-4」といったグレードがあった。
あとは、トヨタに「SR」という廉価グレードがあったり、マツダにはルーチェやサバンナに上級グレードに「GR」というグレードや「RX」というグレードもあった。
車名にRのつく例としては、サバンナRX-7のほか、R1やR2、R360という軽自動車もあった。
というわけで、昭和の「R」は、ハコスカGT-R、それも2ドアハードトップのKPGC10を超える存在はないということで、異論はないかと思う。
結局、昭和の「R」というのはイコール、スカイラインだったといえそうだ。
■元号が平成に変わったその年にR32GT-Rが登場!

R32GT-Rは1989年8月21日~1994年11月7日(総販売台数/4万3646台)、R33GT-Rは1995年1月6日~1998年11月9日(総販売台数/1万6652台)、R34型GT-Rは1999年1月8日~2002年8月(1万1343台)、そしてR35GT‐Rは2007年12月~。R35GT-R発売からすでに12年あまりが経つ
そしてGT-Rという名が元号が平成(1989年1月8日から)に変わった、まさしくその年に再びやってくる。16年ぶりの復活となったR32スカイラインGT-Rだ。
市販車も当時の日本車としては圧倒的に高性能であったことは周知のとおりで、その速さがレースでもいかんなく発揮されたことはいまでも語り草だ。
全日本ツーリングカー選手権、1990~1993年シーズンにかけて、負けなしの29連勝はあまりにも有名だ。
R33やR34のGT-Rもそれなりにレースシーンではそれなりに活躍したが、やはりインパクトの大きさと歴史的偉業さではR32GT-Rにはかなわないだろう。
その他の「R」で注目すべきクルマもいくつかある。
平成2年のマイナーチェンジで1JZに換装した70スープラにはビルシュタインやレカロを標準装備した2.5ターボRが設定された。
続く平成5年に登場の80スープラの最上級グレードは「RZ」で、のちに自然吸気の走り仕様である「SZ-R」が追加された。
平成3年に登場したRX-7にも、タイプRやタイプRZやRSというスポーティグレードがあった。
また、平成14年に発売された有終の美を飾る特別限定車には「スピリットR」というネーミングが与えられたことも思い出すが、いずれも平成最強と呼ぶにはやや弱い。
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