クルマと道路は切っても切り離せないもの。だから全ドライバーはもっと道路について知っておかねばならない。自動車評論家でありながら、交通ジャーナリストでもある清水草一が、最新の道路情報や、知っておくべき道路の知識をわかりやすく解説する当コーナー。今回は2023年GWの渋滞で体験してきた、当日の高速と一般道の状況をリアルにレポートする!
文/清水草一、写真/フォッケウルフ
■渋滞予測を下回った実際の渋滞
今年のゴールデンウィークは、コロナ前レベルの渋滞が発生するのではないかと懸念されたが、フタを開ければ交通量は前年比106%と微増にとどまり、コロナ前の2019年に対しては81%に過ぎなかった。
10km以上の渋滞回数はほぼ前年並みで、30km以上の長い渋滞は74%に減少。渋滞予測を大きく下回り、全体に比較的穏やかだった。
JR各社のGW旅客数がコロナ前の94%だったのに比べても、高速道路の利用は明らかに低調だった。「今年のGWは酷い渋滞になるはず」と多くの人が考えて、クルマで出かけるのを控えたのだろう。
当サイトが「GW最悪の渋滞が発生する」と警告していたのは、5月3日の東京湾アクアライン下りを先頭にした、首都高湾岸線西行きの渋滞だ。
NEXCOの予想では、「最大23km/通過に最大3時間15分」となっていたが、実際はどうだったのか。
5月3日。朝5時半にはアクアライン渋滞が始まっていたが、思ったほど渋滞長は伸びない。予想では川崎浮島JCTを経由して首都高湾岸線東雲JCTまで達するはずだが、午前9時時点でも大井JCTまで。アクアライン内の3kmを合計しても、渋滞長は16kmである。ひょっとして、警告のアナウンス効果だろうか。
しかしこの渋滞は、JCTで3方向からの合流があるため、他の路線の渋滞に比べると、流れが極端に遅い。予想された平均速度は時速7km。通常の自然渋滞の3分の1以下だ。苦痛の大きい「動かない渋滞」である。
グーグルマップで所要時間を確かめると、「(渋滞で)+2時間27分」と表示されたが、所要時間は1時間9分。まったく計算が合わない。こういう特殊な渋滞の時は、グーグル様も計算が追い付かなくなってしまう。チャットGPTが無謬ではないのと同じようなものだろう。
コメント
コメントの使い方このネタ、毎年毎年よくみんな飽きないよなあ
結論が出てないよ