GW最悪の渋滞で高速と下道どっちが速いか確かめてみた【清水草一の道路エッセイ】

■実際に現地で渋滞状況を確かめる!

 現実をこの目で確かめるべく、まず大井JCT付近に向かった。湾岸線を跨ぐ高架橋の上から眺めると、渋滞はグーグルマップの表示通り、大井JCTから始まっていた。

渋滞のスタートは大井JCT。ここでは高速にまだ乗らず、一般道で様子を見ることに……
渋滞のスタートは大井JCT。ここでは高速にまだ乗らず、一般道で様子を見ることに……

 首都高上の渋滞表示は「海ほたるまで120分以上」となっている。私はできるだけ一般道を迂回しつつ、海ほたるを目指すことにした。高速道路と勝負である。首都高湾岸線と並行して走る国道357号線を南下する。流れはすこぶる順調だ。隣の高速道路が超ノロノロなのに、こちらはビュンビュン流れている。大勝利気分である。

「渋滞では高速を降りるな」というのが鉄則で、一般道を迂回して早着できる確率は、せいぜい1割くらいしかない。ただ、こういった極端に流れの遅い渋滞に限っては、一般道が勝つ確率もかなり高くなる。今回は勝てるかもしれない。

 が、スイスイ流れていた国道357号線は、羽田空港の手前で突如超ノロノロになった。当初はグーグルマップの指示通り、直進して湾岸環八インターから湾岸線に合流しようと考えていたが、その合流をネックに「動かない渋滞」になっているらしい。まだましな側道に出たが、空港内の道路全体がスシ詰め状態だ。

羽田空港駐車場周辺の道路も混雑していた。ちょうど出ようとしていた人からしたらたまったモノではないだろう
羽田空港駐車場周辺の道路も混雑していた。ちょうど出ようとしていた人からしたらたまったモノではないだろう

 それでもグーグルマップは直進して湾岸環八インターへ向かえと指示し続けている。こういう時はAIも間違いを犯すはずだと考えて、右折して湾岸線を反対側に渡り、第3ターミナル経由で羽田スカイブリッジを渡って、首都高川崎線経由をトライしてみることにする。

 渋滞にはまってから1.5km進むのに20分かかってしまったが、右折してからは夢のようにスイスイ流れた。しかし羽田スカイブリッジを渡り切る直前で、再びピタリと止まった。

次ページは : ■高速と一般道、どっちの勝利か?

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