C-HR vsヴェゼル コンパクトSUV頂上決戦!! どちらがいいクルマ?

■質感比較

デザインが斬新で新しさを感じられ、質感も高いC-HRのコクピット。センターコンソールがドライバーに向いていてまるでスポーツカーのようだ
ヴェゼルのハイブリッド仕様の上級グレードとなるHYBRID Zにはジャズブラウンというオレンジがかったブラウン系の内装色が採用されていて上質。 フロントシートは形状を刷新しステッチを変更することで、ホールド性と質感をさらに向上

 両車ともにコンパクトSUVでは内装が上質だ。ヴェゼルはベーシックなグレードは比較的シンプルだが、コンビシート&専用インテリアの仕様になると、ステッチ(縫い目)も入って見栄えが良くなる。

 インパネにはソフトパッドも使われる。ヴェゼルではグレードに応じて内装の雰囲気が違うため、購入する時は注意したい。

 C-HRも細部まで造りが丁寧で、なおかつインパネの形状を立体的に仕上げた。質感は見た人の好みによっても変わるが、一般的にいえばC-HRが上質だろう。

 ヴェゼルの登場は2013年だから、2016年のC-HRに比べると、デザインの目新しさでも差を付けられた。
●結論:C-HRの勝ち

■コストパフォーマンス比較

 C-HRの1.2Lターボとヴェゼルの1.5Lエンジン搭載車を比べると、価格はヴェセルが割安だ。2WDの価格はC-HRのS-T・LEDパッケージが234万6000円、ヴェゼルXホンダセンシングは216万5000円に収まる。

 C-HRはターボの装着によって価格を高めたが、動力性能は前述のように1.8Lのノーマルエンジンと同等だ。C-HRはターボの装着に伴う価格の上乗せが少し大きい。

 ハイブリッドはC-HRのS・LEDパッケージが267万円だ。ヴェゼルはハイブリッドXホンダセンシングが253万9000円、ハイブリッドZホンダセンシングが271万円になる。装備内容と価格のバランスを見ると、全般的にヴェゼルが割安だ。
●結論:ヴェゼルの勝ち

■結論

 C-HRとヴェゼルは、両車ともに乗用車系のプラットフォームを使うコンパクトなSUVだが、商品の特徴はかなり異なる。

 C-HRは個性的な外観からも分かるように、5ドアクーペ風のスペシャルティなSUVだ。後席と荷室は狭いが、内装は上質で前席は快適に仕上げた。

 5ドアボディのSUVではあるが、2名以内の乗車を想定して開発されている。劣悪な後方視界は安全性を阻害するから好ましくないが、あえてメーカー目線でいえば、デザインにこだわった証でもあるのだろう。

 運転感覚も、C-HRは操舵感や乗り心地の質が高い。ドライバーと助手席に座る同乗者の快適性に重点を置いた。

 一方、ヴェゼルはSUVらしい外観のカッコ良さなどに配慮しながら、実用性も重視している。

 燃料タンクを前席の下に搭載して荷室の使い勝手を向上させ、後席はミドルサイズSUV並みに広い。価格は割安だ。

 C-HRの価値観はスペシャルティクーペ的だが、ヴェゼルはファミリーカー的ともいえるだろう。

 したがって、デザインと走りを重視するユーザーが、2名以内の乗車で使うならC-HR。3~4名で乗車した時の居住性や後席を畳んだ時に得られる積載性を重視するならヴェゼルになる。

 今回は走行性能、居住性、コストパフォーマンスまで、幅広い観点で比較したが、総合的な結論は、機能を偏りなく高めたヴェゼルの勝ちとしたい。
●結論:ヴェゼルの勝ち

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