【知っておくべき非常電話の使い方】もし高速道路で何かあったらどうする?


■全国共通・通話料無料の道路緊急ダイヤル「#9910」

イラスト/国交省

 携帯電話から通報できる道路緊急ダイヤル#9910の通話方法を記しておくと、高速道路、国土交通省が管理する国道、都市高速道路すべての道路で共通の4桁番号「#9910」で連絡を取ることができる。

 24時間受け付けており、#9910をダイヤル後、自動音声ガイダンスに従い、道路の管理者を選択すると、選択した道路の管理者につながる。固定電話や携帯端末(PHS)、公衆電話からの通報が可能だ。通話料は無料だ。

 #9910の道路緊急ダイヤルを利用する際に留意しておきたいのは、パンクや故障でレッカー会社などに連絡された場合や自分で対処できる場合でも、自車を安全な場所へ避難したうえで通報することだ。

 連絡後には、道路管理者が道路上の掲示板に故障車が停車していることやトラブルの内容を表示して後続車に注意を促すとともに、状況に応じて高速隊や交通管理隊が現地に赴いて車線規制が実施されることになる。

 事故などに遭遇した場合にはNEXCO東日本のページにあるような動画などで事故の対応の説明を確認できる場合もあるので見てほしい。

■NEXCO東日本の動画「高速道路でもしもの時は」

■非常電話と道路緊急ダイヤル#9910の〇と×、使い分けは?

 さて、肝心の非常電話と道路緊急ダイヤル#9910、どちらが非常時に使い勝手に優れるか、それぞれの〇と×を比べてみよう。

【非常電話からの通報の○と×】
○受話器をとったらすぐに管制センターにつながる
○受話器をとった時点で発信地点が管制室などに通知されるので場所が特定
○言葉で説明する場合が難しい場合は、「故障」「事故」「救急」「火災」のいずれかのボタンを押すことでおおまかな状況を管制室に伝えることができる
〇90dB以上の騒音が激しいトンネル内でも通話が可能な骨伝導式非常電話が設置されているところもある
×非常電話の設置は1km毎なので、故障してクルマが動かなくなった場合は歩いて探す必要がある

【道路緊急ダイヤル#9910の○と×】
○場所を選ばず携帯電話の電波が通じる場所であればすぐに連絡ができる
×運転中の携帯電話での通話は原則禁止
×トンネル内や山間部など電波が届かない場所では使えない
×基本的には通報者が場所を説明する必要があり、事故や故障の場所が特定しづらい

 言うまでもなく、携帯端末の緊急・非常時の利点は、場所を選ばず電波が通じる場所であればすぐに連絡ができることだ。

 それでは、そのほかに携帯端末に緊急連絡での明確なメリットがあるかというと、意外に頭に浮かばないことに気づかされる。

 たとえば、同乗者がいればよいが運転中の電話は原則禁止で、携帯端末のバッテリーの電力が残り少なければ、故障車あるいは事故車から充電するというのは無理が生じる場合もありえる。

 トンネル内や山間部など電波が届かない場所では使えないし、基本的には通報者が場所を説明する必要があり、事故や故障の場所が特定しづらい。

 さらに言えば、大きな災害時に携帯端末を使える可能性はかなり低いことは、東日本大震災で経験した方も多いだろう。

 いわゆる膨大な通信量のために“回線渋滞”が確実に引き起こされるから、速やかに管制センターなどに連絡が取れることはまずあり得ないはずだ。

 いっぽうで非常電話の機能として重要なのは、受話器を上げた時点で発信地点が各道路の管制センターなどに通知されるので、周囲に特徴のない山間部のような位置を特定しにくい場所でも、説明不要で確実に位置情報が伝えられることの意味は想像以上に大きい。

 非常電話が1kmごとに設置されているというのは、探すのに苦労するとも思えるが、車両がわずかでも動くのなら1kmの移動距離は分単位で移動ができるということだ。

 繰り返すが、「現在地を説明する必要がないこと」がどれだけ負担が軽減されるかを想像してほしい。

 高速道路などでの故障・事故に遭うことは、誰もがほぼ未経験という“非常事態”に巻き込まれているということだ。

 安全を確保するために冷静に状況を捉えて対処するのはほぼ不可能に近い。緊急の連絡を取るために細かい操作を必要としない「非常電話」を利用することを真っ先に考えて行動してほしい。

90dB以上の騒音で聞きとりづらいトンネル内には骨伝導式の非常電話も設置されている

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