軽が売れる理由と日本車の“変化”
この影響で2010年以降は、国内で発売される小型車の質感(主に内装の作りとノイズや振動)が下がり、車種数も減っている。今の日本車メーカーの多くは、世界生産台数の80%以上を海外で売るから、20%以下の国内市場は見捨てられた形だ。
こういった状況のなかで、軽自動車だけは、常に日本のユーザーに寄り添い続ける。日本における車の使い方を見据えて開発され、なおかつ軽自動車はライバル同士の競争も激しいから、商品力の向上も著しい。
日本のユーザーに対する思いやりとか、心意気も魅力だ。N-BOXが好調に売れているが、すべてのユーザーが、あの広い居住空間や荷室を使いこなすわけではないだろう。豊富な収納設備も同様だ。価格は150~180万円だから、従来の軽自動車に比べれば大幅に高い。
それでも好調に売れるのは、我々のために作られた車が放つオーラというか、実用性を超えた強い説得力だと思う。
軽自動車には、日本の小型/普通車が失った日本車の魂が宿っている。だから好調に売れるのだ。
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