日本の新生日産未来戦略を追え!! GT-R、Zは!?

「令和に変わる。新しい日本の新しい軽」。

 新型デイズのCMに添えられた言葉は、奇しくも時代の節目に自らの大きな転換点を重ねることになった日産自身の、並々ならない意志の表れなのかもしれない。

「日本に冷たい」と言われて久しい日産だが、この節目を逆にチャンスと捉え、追い風へ変えることができるか。

 ジュネーブショーとデトロイトショー、2つのモーターショーで展示された2台と、GT-R、そしてフェアレディZ、日産のシンボルとも言える2台の行く末から、その今後を占う。

※本稿は2019年3月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年4月26日号


■ニューSUVでe-POWER世界進出に撃って出る!? そしてピュアEVも!!

●日産 IMQ( NEW SUV・2021年登場?)

 日産は2019年3月のジュネーブショーで新しいSUVを初公開した。次期エクストレイルのプロトタイプだとも考えられているモデルだ。

全長4558×全幅1940×全高1560mm。全幅は市販時には1800mm台に抑えられるだろう。スタイリッシュだ

 コンセプトカーのため市販の予定を明確にしているわけではないが、デザインやパワートレーンなどは今後の市販車に活かされることになるだろう。

 ハデなエクステリアデザインで写真では大きく見えるが、全長4558mmの欧州Cセグメントに属するサイズで、全幅1940mm、全高1560mmと、比較的背の低いクーペタイプのSUV。

インテリアはコンセプトカー然としたものだが、このまま市販化できるパッケージングで、室内の居住性も余裕がありそうだ。
未来のコネクテッドカー技術「I2V」を搭載しており、この点でも日産の近未来のクルマを示している。ハイパワー版e-POWERにも注目だ

 注目はパワートレーンで、e-POWERを搭載している。コンセプトカーとはいえ、e-POWERが海外に登場するのはこれが初めてで、日産が日本以外でもe-POWERを積極的に使っていく意思を示したことになる。

 ご存知のとおり、e-POWERはガソリンエンジンを発電専用に使い、駆動力はモーターのみで発生させるシリーズハイブリッド。

 IMQは1.5Lガソリンターボエンジンと340hp、71.4kgmを発生するモーターの組み合わせで、前後にモーターを配するマルチモーター4WDとなっている。

 また、プロパイロットが装備されるのはもちろん、「12V」(Invisible To Visible)と呼ばれる未来のコネクテッドカー技術も搭載。

 これはドライバーが見えないものを可視化する技術で、安全に寄与するのはもちろん、仮想世界の人々と繋がるエンタメの要素も兼ね備えたシステムだ。

 未来的なコックピットや観音開きドアなど、いかにもコンセプトカーといったクルマだが、技術的には実用化できるものばかり。この「IMQ」をベースにした新しいSUVが登場するのは間違いない。デビューは2021年か?

日産SUVのこれからのデザイントレンドを示した1台と言っていいだろう。期待は膨らむいっぽうだ

●日産 インフィニティQXインスピレーション(2021年登場)

 そしてこちらはデトロイトショーで初出展されたピュアEV「インフィニティQXインスピレーション」。

 床下に搭載されたバッテリーで前後のモーターを駆動する「e-AWD」と呼ばれるシステムを採用している。

 IMQとともに、新しい時代を駆け抜ける日産のシンボルマークとなるのだろうか?

「インフィニティ」は海外で展開されているブランドだが、今後の戦略次第ではスカイラインのように日本への「逆輸入」も十分に考えられる

■次期GT-R&Z 今わかっている情報すべて

●NISSAN NEWフェアレディZ(2020年登場)

Zのデザインはショート&ワイド&ローのZの伝統に則ったものとなる。2シーターFRクーペで、北米市場をメインにスープラと真っ向勝負となる

 日産ブランドを支える両輪、GT-RとZの今後はどうなるのか? ベストカーが把握している情報をお伝えしよう。

 わかりやすいのはZだ。2017年末に次期モデルの開発が正式にスタート。来年中のデビューを目指して着々と開発は進んでいる。

 インフィニティQ60(スカイラインクーペ)のプラットフォームを使うが、ホイールベースを2550mmまで短縮し、Zらしい2シータークーペに仕上げる。

 ボディサイズは全長4520mm、全幅1890mmになるという情報だ。

 エンジンはVR30型V6、3Lツインターボで、405ps/48.4kgmと305ps/40.4kgmの2種類のスペックを用意する。トランスミッションは7ATと6MT。

 早ければ今年秋の東京モーターショーでプロトタイプが公開される可能性があり、来年秋にも正式発売となりそうだ。価格は305ps仕様が約500万円、405ps仕様が約700万円と予想。

●日産 NEW GT-R(2022年登場?)

 一方、ここにきて情報が途絶えているのがGT-Rだ。

 PHVのスーパースポーツに変身するなどの説もあったが、日産関係者によると「今はまったく動いていない状況」という。一時は存在した開発チームも解散したというから深刻である。

 ゴーンが去り、新体制になったことで変化はあるのか? 日本車の至宝をこのままなくしてほしくないのだが……。

■R35GT-Rの最後を飾る1台。1億円超のスペシャルモデル登場

●日産  GT-R50 byイタルデザイン(2020年登場)

2020年にこのクルマが登場し、R35GT-Rは生産終了

 現行GT-Rの最終モデルとして、「GT-R50 ‌byイタルデザイン」が登場。

 その名のとおり日産とイタルデザインが共同開発するGT-Rで、車名の50はGT-R、イタルデザインともに今年50周年を迎えたことによる。驚きはその価格で99万ユーロ(約1億2500万円)!

 ベースは「GT-Rニスモ」で、デザインは日産が担当し、開発、設計、製造をイタルデザインが担当する。

 基本的なデザインは決まっているが、内外装はオーナーの希望に沿うカスタムオーダー仕様となっており、実際の価格はさらに跳ね上がることになる。

 V6、3.8LツインターボはGT3用のパーツを使って720ps/79.5kgmまでパワーアップ。究極のR35GT-Rということになる。

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