北米トヨタといえば、現地でしか販売されていない北米専売車を多くラインアップしていることでも知られているのだが、そんなクルマたちが、東京・お台場のメガウェブで展示された。
これは’14年12月3日に実施されたメガウェブ内グローバルディスカバリーゾーンのリニューアルに伴うもので、展示内容を「北米で走るトヨタ車」をテーマとしている。展示されているクルマについて見ていこう。
■初代クラウンと初代ランドクルーザー
1957年10月、カリフォルニア州ハリウッドに米国トヨタ(TOYOTA MOTOR SALES)が設立されたのだが、’50年代当時のアメリカのドライブレストランを再現した演出により、初代トヨペットクラウンと初代ランドクルーザーが展示されている。
当時のトヨタの米国進出は決して順風満帆だったワケではなく、当時のセールスマネージャーだったJ・マグロウ氏がトヨペットクラウン(直4、1・5ℓエンジン)を運転した印象はいまひとつだったようだ。
実際、トヨペットクラウンの米国内での評価も「パワー不足なのに値段が高すぎる」「TOYOPETのTOYは〝おもちゃ〟、PETは〝飼い犬〟を連想させる」などといった風評で、’50年代の北米でのトヨタ車販売は低調だったらしい。
ちなみに米国トヨタの最初の2年間の実績は、’58年に288台、’59年に1028台を販売したに過ぎなかった。
ところが、初代ランクルのほうがビジネス的に成功を収めたことから、「製品を市場に合わせること、顧客の嗜好に焦点を絞ること」という教訓を得たとのこと。’60年代以後、米国トヨタは着実に業績を伸ばし、現在に続く成功を収めていった。そんな米国トヨタの始まりを象徴する2台はぜひ見ておきたいところだ。
■「サイオンFR‐S」’12年SEMAショースペシャルエディション
続いて’12年の北米SEMAショーで出展されたド派手なサイオンFR‐Sがこれ。ルーフやリアガラスを外したチョップドルーフスタイルにしてあるのが特徴的で、サイドから見るとクーペに見えるのも面白い。
リアシートも外されており、そこにはワンオフのボードにスピーカーが搭載されている。また、大口径アルミはフロント20インチ、リア22インチを装着し、ACCUAIRのエアサスで極限まで車高を下げているのだから圧巻だ。
■「タコマ」
もともとはハイラックスの北米仕様として登場したが、’04年に登場した現行型は直4、2・7ℓとV6、4ℓエンジンを搭載するロングセラーカー。
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