日産に切り捨てられた車たち 今こそ復刻すべき!!


■記憶に残り続ける「ブル」と「SSS」の復活を!

ブルーバードの高性能モデルに位置付けられた「SSS(スリーエス)」。写真は1970年に追加された1800SSSのクーペ。排気量の拡大で最高出力は115psに引き上げられた
U12型ブルーバードSSS-Rは、ラリー競技用ベースとしてオーテックジャパンがメーカーからの公認を経て1987年から受注生産で販売された

 1959年に誕生、2001年まで日産を支え続けたブルーバードは、晩年、2世代にわたってブルーバードシルフィという名で存続したが、2012年に完全にその名が消滅してしまった。

 “ブル”の歴史の中で、ひときわ輝くグレードの呼称として存在したのが、「スーパー・スポーツ・セダン(サルーン)」、通称「SSS」(スリーエス)というグレードだ。

 410型のマイナーチェンジの際に生まれたSSS(スリーエス)の呼び名は積極的にスポーツ性を謳うことで、510型へと続くスポーティモデルの流れを築き、ラリーフィールドで活躍とともに、日産のモータースポーツ活動のイメージを備えた呼び名となった。

 SSSの名はその後もシルフィの名がつく前のU14型まで、グレードとして存在したのだから、充分なネームバリューがあることは日産も充分認識しているはず。

 たとえば、ブルーバードの復活に届かずとも、たとえば北米市場で販売されているミドルクラスセダンであるアルティマに採用の可変圧縮比付き直4「VCターボ」搭載車を「SSS」の名を与えて逆輸入するというのはどうだろう。往年の日産ファンなら、食いつくのではなかろうか?

2018年4月のニューヨークショーで発表された日産のミドルセダン、アルティマ。ボディサイズは全長4901×全幅1850×全高1447mmと、全長4880×全幅1840×全高1445mmのレクサスGSに近いサイズ。エンジンは可変圧縮比の2L、VCターボを搭載している

■初代セフィーロを見習い、デザイン重視の日本専用セダンを!

初代は いわゆる“鬼キャン仕様”まで現れ、FRセダンとして個性的だった。対して2代目以降はFWDのミドルクラスセダン(ワゴン)となって、日産を支える中核モデルとなった

 1988年9月に発表された初代(A31型)の井上陽水の「くうねるあそぶ。」のキャッチコピーが懐かしい、中型セダンであるセフィーロ。

 スカイラインのスポーティ、ローレルのラグジュアリーに対して、スタイリッシュをキーワードに掲げた。

 ボディタイプは4ドアセダンに1本化し、そのうえでフロントバンパーからキャビン、リアバンパーに至るまで、豊かで流れの美しい面を個性ある表情でまとめあげ、Cd値は0.32というクラストップレベルの数値を実現。

 エクステリアはヘッドランプに4灯式プロジェクター、フロントグリルにクリスタル製カバー、ドアハンドルに流線型タイプを採用するなど、各部のアクセントにこだわった。

  エンジンはRB20DET型2L、直6インタークーラー付きセラミックターボ(205ps)を筆頭に、RB20DE型2L、直6(155ps)、RB20E型2L、直6(125ps)という計3ユニットを用意した。

 組み合わせるトランスミッションは5速MTと4速ATの2タイプで、MTも設定されていたことが後のドリフト仕様として重宝された所以でもある。

 また初代セフィーロの特徴は 「セフィーロ・コーディネーション」と呼ぶオーダーメイド感覚のシステム展開。

 ユーザーは3機種のエンジン、2機種のトランスミッション、3タイプのサスペンション(マルチリンク式リアサスペンション/同+DUET-SS/同+HICAS-Ⅱ)、3種類の内装素材、2種類の内装色、9種類の外装色のなかから自由に組み合わせを選択できた。

 存在感に溢れるセダンを生み出すためのきっかけとして、初代セフィーロのコンセプトにはヒントがある気がする。

 居住性を犠牲にしない、素晴らしいデザイン。エンジンは直6で、MTも用意する。直6のFRが理想だが、現実的にはFFになるだろう。

 日産には中国市場はティアナに任せて、ここはぜひとも勇気を持って初代セフィーロのようなスタイリッシュな日本専用セダンにぜひトライしてもらいたい。

次ページは : ■走りのステーションワゴン、ステージア

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