事故4倍!? 雨天時の運転で注意すべきポイントとは?


視界の確保と速度抑制

雨の日はステアリング、ブレーキ、アクセルペダルの急な操作は避けよう

 では実際に走行中に雨に見舞われた時には、何に注意すべきかをまとめておこう。

 実際に雨中での運転操作で気をつけなければならない点で(安全運転の基本と変わりはないが)、特に留意しなければならないのは以下のふたつだ。

1/ステアリング、ブレーキ、アクセルペダルの急な操作を避ける
2/早めのタイミングでブレーキをかける

 それでも、最近頻発するようになってきた急な豪雨に遭遇した場合には、ハイドロプレーニング現象が起きてブレーキや操舵が効かなくなることも頭に置いておくべきだ。

 年式の新しいクルマで、ABS(アンチロックブレーキ機構)やESC(横滑り防止機能)やトラクションコントロール(駆動力制御)などといった安全機能が装備していれば、慌ててステアリングなどを操作せずに、システムが作動して車両が制御することに、ある程度は身を委ねる勇気が必要になる。

 無駄な操作をしてしまうと、周囲の車両を巻き込んで、事故の規模をさらに大きくしてしまう可能性もある。

 さすがに「なにもするな!」とは言わないが、最近のクルマの安全性能のレベルは、自動ブレーキをはじめとして、人の能力を上回るレベルにあることを認識しておくべきだろう。

 具体的な雨中の車内で優先して実行したいのは、まずはしっかりと視界を確保するために、雨が降って車内の湿度が上がり、ガラスが曇ってきた場合には、エアコンのデフロスターを作動させて、ウインドウの曇りを取ることだ。

 夜間はもちろんだが、雨で周囲が暗くなれば、ヘッドライトを早めに点灯して、ハイビームも有効活用することも考えておくべきだろう。

 雨中で路面が滑りやすいので早めのブレーキングを心がけることは、ブレーキランプの点灯によって後続車にブレーキングが必要となっているような走行状況をしっかりと認識してもらうことにつながる。

 そのうえで、前述のような「急」の付くような操作、急ブレーキやコーナリング中での急なブレーキ/アクセル操作は可能な限り避けたほうがよい。

 そしてなにより、走行速度の抑制、スピードの出し過ぎに注意というのは基本中の基本。

 よく言われる「雨天時の運転では、普段よりも約2割の減速を心がけるべき」という感覚はまっとうといえるのだが、前述のように、自分のクルマがどのような道路環境で走っているのかをイメージしておくのは無意味ではないと思う。

 周囲の状況に合わせて、晴天雨中にかかわらず、周囲の状況に合わせて、危険を招かないような運転を心がけたい。

普段からのメンテナンスが肝要

 今回のキャンペーンを実施している首都高速に、いくつか挙げられている雨中の運転での留意点のなかで、最も注意すべき点はなにかと訊ねてみると「やはり、制限速度を超過した車速、スピードの出し過ぎですね」という答えが返ってきた。

 首都高が根本的に抱える道路設計上の課題はこれまでも指摘されてきたが、勾配の変化が急すぎて速度が過大に変化してしまうことで渋滞の原因になっている箇所や、曲率がきつすぎるS字カーブなどのコーナーなど、これらの要素が合わさると、雨が降ることで危険度がさらに増してしまう。

 首都高速では当然とはいえ、コーナー手前で舗装の色を赤茶系に変えるなどとともに、事前に注意を喚起するような表示類を設けるなど、ドライバーに自然に注意を促す工夫を施しており、「降雨に対応して、路面の対策を進めています」として、飛沫抑制機能を備える素材を使った舗装の拡大を実施している。

 ともかくこの時期は、急なゲリラ豪雨に遭遇したときなどに慌てないように、クルマを安全に走らせるためには、まずは普段からの車両の基本的なチェックをおろそかにしないよう、心がけておきたい。

 であれば、急な雨にも落ち着いて対処できるはず。どんな場面でも心理的にパニックにならないことこそ、運転中の事故防止策といえるのだから。