世界初の量産EVの三菱i-MiEVをベースに東京大学、東洋電機、日本精工がものすごい技術を開発中!モーターを使った夢の技術が実用化に向けて大きく動き出した!
かつて噂があったi─MiEVエボを予感させるワイドフェンダー。その外観からも「タダ者じゃない感」をプンプン漂わせている1台のクルマ。
実はこれ、世界で初めて走行した『ワイヤレスインホイールモーターカー』なのだ!!
このクルマは、東京大学と東洋電機、そして日本精工の3社が合同で開発したもので、その走行試験が行われたのだ。これまで期待されながら、なかなか実用化に至らなかったインホイールモーターカーだが、このワイヤレス技術は、そのブレイクスルーになる可能性を大いに秘めているのだ!!
ちなみに従来のインホイールモーターカーは、車体とインホイールモーター間に電力を伝送するためのケーブルが必要だった(左図を参照)。するとどうなるのか? ケーブルは走行中の振動や、あるいは飛び石、低温時の凍結などさまざまな要因で劣化や最悪破損を引き起こす。このケーブルの耐久性こそが、インホイールモーターカー実用化のネックのひとつだったのだ。
【従来型インホイールモーター】
【ワイヤレスインホイールモーター】
「ワイヤレスというと電波でモーターの電力を伝送していると誤解される方がいるんですが、そうではないんです」
こう語るのは、このクルマを開発した東大大学院・新領域創世科学研究科の藤本博志准教授。実走したワイヤレスインホイールモーターカーでは、2組のコイルとコンデンサを使って、共振状態とすることで電力を伝送する「磁界共振結合方式」を採用。ちなみにこの原理は電気シェーバーと同様なんだとか。しかもこの方式には約90%と伝送効率が高いメリットもあるのだ。
さらにインホイールモーターカー自体のメリットとしては、コーナリング時に左右輪の駆動差をつけることも可能。
「現在のクルマに装備されている横滑り防止装置をさらに発展させたような制御システムも可能です」と藤本准教授はコメント。加えて、前後で効率特性の違うモーターを使い、走行シーンに応じて、駆動力配分をすることで、8〜9%の消費エネルギーを削減することもできるというのだ!!
実用化の具体的な日程は未定だが、最終的には自動車メーカーに部品を供給する形で、ワイヤレスインホイールモーターカーが実現する可能性は大いにあり得る!!
現在の最高速度は、40㎞/hで出力も高くないが、4輪インホイールモーターとすることで出力は倍増。さらに出力アップの秘策もあるというから、今後が非常に楽しみだ!!
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