俺のスカイラインが帰ってきた!! プロパイロット2.0搭載で400Rとして復活

パワートレインは3.5Lハイブリッドと304psと405psの3L、V6ツインターボ

Vモーショングリルがビッグマイナーチェンジモデルのデザイン上のポイント

 2本柱の2つめはパワートレインの変更だ。3.5Lハイブリッドは変わっていないが、ダイムラー製の2L、直4ターボ(2014年5月に追加された200GT-t。211ps/35.7kgm)が廃止され、代わりに新開発のVR30DDTT型3L、V6ツインターボに置き換わった。

 ちなみに世界初の可変圧縮VCターボは横置きFF用のため、縦置きFRのスカイラインには搭載できない。

 いわき工場で生産されるこのVR30DDTT型3L、V6ツインターボエンジンは304psと400psの2タイプを設定。400psという数値はスカイライン史上最強の馬力となる。

日産バッジが入った3L、V6ツインターボが搭載される400R
日産バッジが入った3L、V6ツインターボが搭載される400R

 304ps、405psエンジンにはそれぞれ、スロットルのスピードを向上させた新型モーターをバルブタイミングシステムに組み込んでレスポンスを向上させる「アドバンスタイミングコントロール」、タービンブレードのデザインを最適化し、新型のタービンスピードセンサー、インタークーラーシステム、電動アクチュエーターを採用してパフォーマンス、レスポンス、燃費を向上させる「新型ツインターボシステム」など、新技術を満載しているエンジンだ。

 新しいアルミエンジンブロックはシリンダーボア86.0mm、ストローク86.0mmと同じ長さのスクエア型エンジンとして設計。低い機械摩擦と素早いエンジン始動を同時に実現する。

 また、エンジンブロックのミラーボアコーティング、シリンダーヘッド一体型エキゾーストマニホールドの採用によってエンジン重量を軽量化。

 新型エンジンは従来のV型6気筒エンジンと比較して排気量を19%(約0.7L)減少させており、コア構造の重量は194.8kgと従来エンジンから14.1kgの軽量化を実現。

 新しいターボチャージャーと先進的な水冷式インタークーラー(CAC)システムの導入による重量増は25.8kgに抑えられ、エンジン全体の重量は220.6kgとなる。

 このほか、スロットルの位置やエンジンスピードに応じて燃料をより正確に燃焼室に噴きつける新型直噴ガソリン(DIG)燃料システム、燃焼室における空気量をより正確に調整する最新型のバルブタイミングコントロール、従来エンジンから機械的な摩擦を40%軽減させるミラーボアコーティング技術などを採用することで、304ps/40.8kgmと405ps/48.4kgmを発生する。

 405psエンジンは高負荷下で効果的に熱管理するため2つのインタークーラー用ポンプを搭載。燃費は従来エンジンから6.7%向上して、400ps級エンジンでトップクラスの燃費を達成すると発表した。

スカイライン史上最強の400Rを設定

405psを発生する400R。エクステリアは控えめなデザイン
405psを発生する400R。エクステリアは控えめなデザイン
8.5J×19インチのアルミホイールとレッドブレーキキャリパーが与えられる

 今回、V37型スカイラインに設定された400Rは前述した405ps/48.4kgmのVR30DETT型3L、V6ツインターボが搭載される。

 さすがにR35GT-Rに搭載されているVR38DETT型3.8L、V6ツインターボは570ps/64.5kgmと比ぶべくもないが、相当期待してもいいんじゃないだろうか。

 しかも400Rの価格は552万3120円と、現行GT-Rの半額近いのも魅力(GT-Rは1063万1520~1253万9880円)。

 400Rのエクステリアは2トーンバンパーやスポーツエキゾーストフィニッシャー、8.5J×18インチのダーククロームのアルミホイール、レッドキャリパー、400Rエンブレムが装備される。

 ド派手なデザインを想像していた人はガックリくるかもしれないが、これこそ羊の皮を被った狼といってもいいかもしれない。

 インテリアはフィニッシャーが本アルミ、アクセントとしてマットブラッククロームが採用され、本革スポーツシートにはダイヤキルティング、レッドステッチが入るなど、ラグジュアリーとスポーツを両立させている。

ダイヤキルティングが入る400Rの本革スポーツシート
ダイヤキルティングが入る400Rの本革スポーツシート

 400ps、400Rと聞いて思い出されるのは1996年に99台が生産されたR33型スカイラインベースのNISMOコンプリートカー、NISMO 400R。

 RB26DETTをベースに、日産工機 (REINIK) 製ストロークアップクランク使用により、排気量を2800cc化。

 N1仕様メタルタービン装着やインタークーラーの大型化、強化アクチュエーター、メタルヘッドガスケット、専用ECUへの変更等のパーツがおごられたRB-X GT2エンジンは最高出力400ps/6800rpm、最大トルク47.8kgm/4400rpm。

 まだ280馬力自主規制の時代に、400馬力と1200万円という価格に驚いたものだ。それが今、日産のカタログモデルで400Rが登場したのだから隔世の感あり。

R33ベースのNISMOコンプリートカー、400R
R33ベースのNISMOコンプリートカー、400R

■ハイブリッド/搭載グレード:GTタイプSP、GTタイプP、GT
VQ35HR型3498cc、V6+モーター
エンジン最高出力&最大トルク:306ps/6800rpm、35.7kgm/5000rpm
モーター最高出力&最大トルク:68ps/29.6kgm
トランスミッション:7速ハイブリッドトランスミッション

■ガソリンV6ターボ
●搭載グレード:GTタイプSP、GTタイプP、GT

VR30DDTT型2997cc、V6ターボ
最高出力:304ps/6400rpm
最大トルク:40.8kgm/1600~5200rpm
トランスミッション:7速AT

●搭載グレード:400R
VR30DDTT型2997㏄、V6ターボ
最高出力:405ps/6400rpm
最大トルク:48.4kgm/1600~5200rpm
トランスミッション:7速AT

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