トヨタのサブスク[KINTO]がARを使ったスマホアプリの新サービス開始 ほんとに使えるか実際に試してみた!

■パーソナライズ機能「My list」

パーソナライズ機能、「My list」
パーソナライズ機能、「My list」

 2つ目は、契約情報をもとに、一人一人に合わせた機能の一覧リストの提供。これはメーカーオプションや「KINTO Unlimited」を通じてアップデートしていく機能と、契約情報とアプリを紐づけた個々の情報を一覧にしたパーソナライズリスト、「My list」が提供される。

 リスト化される機能としては、プリクラッシュセーフティ、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付き)、レーンチェンジアシスト、レーダークルーズコントロール、パノラミックビューモニター、トヨタチームメイト(アドバンストパーク)など合計33機能におよぶ。

 例えば自分の愛車に気になる機能が搭載されているかどうかわからない場合、「My list」で検索すると搭載済みか未搭載か表示される。

 対象車は2023年1月に発売された、サブスク専用のUグレードのみ。ちなみに諸費用コミコミと、ソフトウェアアップグレード、ハードウェアアップグレード、コネクティッドドライブトレーナー、コネクティッドカーケアという4つの新サービスで契約すると、月額利用料は3年契約でボーナス併用なしの場合は月々5万1040円、5年契約の場合は月々4万7520円。

■コネクティッドドライブトレーナーやデジタル機能を追加

コネクティッドドライブトレーナーのイメージ
コネクティッドドライブトレーナーのイメージ

 さらにプリウス、ヤリス、ヤリスクロスのUグレードを対象に提供している「コネクティッドドライブトレーナー」に新機能を追加したほか、プリウスのUグレードを対象に提供しているアップグレードサービスの新アイテムとして「デジタルキーを追加した。

 コネクティッドドライブトレーナーは、トヨタのコネクティッドサービス「T-Connect」を通じて、急加速、急減速だけでなく、ウインカーやハンドル操作などユーザーの運転操作データを収集し、安全やエコな運転につながるポイントをアプリでユーザーにアドバイスするサービス(無料)。

 アクセル、ブレーキ、ハンドル、ウインカー、バック、の5つの安全項目で細かく分析したうえで、S、A、B、C、Dの5段階でそれぞれ評価し、これに基づいてKINTOが、安全運転につながるポイントをアプリ上でお客様へアドバイスしている。

安全アドバイス(左)とドライブ履歴。同じメニューに参加しているユーザー同士でランキングできる。燃費ランキングも表示
安全アドバイス(左)とドライブ履歴。同じメニューに参加しているユーザー同士でランキングできる。燃費ランキングも表示

 このコネクティッドドライブトレーナーに今回追加された機能が「トレーニング機能」だ。運転データをもとに、安全な運転につながるペダル操作など、ユーザーごとに適したトレーニングメニューをお薦めするという。

 そのメニューをもとに、自身の目標を設定すると、それを達成するため「心がけポイント」を表示するとともに、運転後に振り返る仕組みもアプリに設けている。

 同じメニューに参加しているユーザー同士で、取り組みの度合いに応じたランキングも見ることができるという。

月間の安全ランクがAランクと判定された画面
月間の安全ランクがAランクと判定された画面

 またトヨタとKINTOで「安全運転」と認定したドライバーに対して、KINTO独自のNFTの証明書を発行し、その証明をブロックチェーン上に記録する、モビリティ業界で初めての実証実験を2024年6月から実施している。

 KINTOでは、整備履歴や走行距離など、「車両」に残る記録と異なり、「ドライバー」に紐づく「安全運転」の証明をブロックチェーン上に残し、その証明を通じてドライバーを評価する仕組みが広く普及すれば、安心で便利なモビリティ社会の構築に貢献できると考え、モビリティ業界で初めてとなるこの取り組みを行うことに決めたという。

左から運転が終わった後にレベルごとに設定された「心がけポイント」を自己採点する画面。自己評価と達成率を見比べられる(中央)。取り組んでいるトレーニングの進捗状況が確認できる(右)
左から運転が終わった後にレベルごとに設定された「心がけポイント」を自己採点する画面。自己評価と達成率を見比べられる(中央)。取り組んでいるトレーニングの進捗状況が確認できる(右)

 最後に、デジタルキーの追加。スマートフォンアプリでドアのロック/アンロック操作やエンジンの始動などを可能にする機能で、プリウスではこれまでZグレードにのみメーカーオプションとして設定されていたが、今回からUグレードの納車後にアップグレードできるようになった。

 KINTOの使い勝手がいいところは、利用開始時点でいらないと思っていたオプションでも、欲しくなったら後付けも可能な「ハードウェアアップグレード」というサービスがあること。

 これは将来のアップグレードを想定し、後付けに必要な部品などをあらかじめ織り込んだトヨタ初の「アップグレードレディ設計」としたことで、これまで新車注文時にしか装着できなかったメーカーオプションも後付けできるというもの。

 例えばデジタルキーは月額に+2090円、アドバンスドパークは月額+2640円、パノラミックビューモニターは月額+3410円。

 おさらいとなるが、「ARでクルマの機能を案内する機能」は、プリウスZ(PHEV含む)、G、U、今後はヤリス、ヤリスクロスへ拡大予定。「一人一人の一覧リスト」は、サブスク専用のUグレード。「コネクティッドドライブトレーナー」はプリウス、ヤリス、ヤリスクロスのUグレード。「デジタルキー」はプリウスUグレードに新規アップグレードが可能となっている。今後、ほかの車種への幅広い展開を期待したいところだ。

【画像ギャラリー】トヨタのサブスク[KINTO]はほんとに使えるのか、写真をチェック!(7枚)画像ギャラリー

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