【RAV4 vs フォレスター C-HR vs XV ほか】 ジャンル別頂上対決 ガチ5バトル

■コンパクトSUVの王座は? [トヨタ C-HR vs スバル XV]

(TEXT/渡辺陽一郎)

 ユーティリティには、室内の広さだけでなく取り回し性も含まれる、そうするとXVのほうが点数が高い。

 C-HRは後方視界が非常に悪いし、室内の広さ、特に後席空間の広さはXVのほうが優れている。

 ファン・トゥ・ドライブ度に関しては、どちらも低重心で安定感はあるのだが、挙動変化を楽しんだりという面においてはC-HRのほうが楽しめる。スバル車全体に言えるのだが、XVはリアが安定方向に振ってあるためだ。

 機能性と価格のバランスでみるコストパフォーマンスでいうと、XVのほうが優れている。

 C-HRはターボモデルも高い、ベースエンジンだからもう少し安い設定でもよかったのでは? と思ってしまう。トータルで見ると、XVのほうに軍配が上がる。

●スバル XV(213万8400~282万9600円)

●トヨタ C-HR(229万~279万9600円)

C-HRはハイブリッドも含め、全体的に割高感を感じる価格設定となっている。今回はそれがXVとの差を生むこととなった。とはいえ、運動性能に関しては、C-HRも高評価となっており、いい勝負だ

■スタイリッシュディーゼルSUV対決![三菱 エクリプスクロス vs マツダ CX-3]

(TEXT/国沢光宏)

 スペックを見るかぎり互角の勝負という雰囲気。CX-3のディーゼルは1500ccをベースに排気量を1800へ上げただけ。最大トルクこそ27.5kgmあるものの、わずか116psしかない!

 一方、車重は1370kg。車重1トンあたりの出力でいえば、84psだ。片やエクリプスクロスの2200ccディーゼルを見ると、車重1660kg。145ps/38.8kgmで1トンあたり87psだから大差なし!

●三菱 エクリプスクロス(253万9080~340万3080円)

昨年3月に登場した三菱のミドルクラスSUV。当初はガソリンの直噴1.5Lターボのみの設定だったが、今年6月にデリカD:5と同じ直4、2.2Lクリーンディーゼルを追加

 参考までに書いておくとCX-5のディーゼルは1tあたり112psある。元気のよさを感じるかどうかのボーダーが100psと言われているため、CX-3やエクリプスクロスのようなパワーの低いディーゼルって走る楽しさという点で低い。

 実際試乗してみても、軽快の反対側にある走りに終始してしまう。特に登り坂などで追い越し加速を試すと厳しい。だからCX-3の売れゆきは伸び悩んだ。

●マツダ CX-3(212万7600~309万4480円)

マツダ2(デミオ)ベースのクロスオーバーSUV。当初は1.5Lクリーンディーゼル(現在は1.8L)のみの設定だったが、その後に2LガソリンNAを追加

 ということで結論から書くと「どちらも薦めない」ということになります。この2車の購入を考えているのは、おそらく熱烈なマツダファンか三菱ファンかと。最初から迷うことなどないと思う。

 そもそもエクリプスクロスのディーゼルって、すべてのスペックにおいて優位なCX-5のディーゼルと同等。三菱ファンじゃなければ選ぶ理由はないだろう。CX-3のディーゼルだってリセールバリューまで考えたらCX-5より割高だ。

 それでも比較するなら、両車の差は「BセグメントをベースとするCX-3に対し、Dセグメントベースのエクリプスクロスのほうが圧倒的に上質ですね!」。

 エンジン振動の伝わり方や乗り心地の奥ゆき、インテリアの質感などすべてでエクリプスクロス優位。ただ自動ブレーキの総合性能はCX-3に勝ててない。……どちらも厳しいですね。

■国沢光宏の採点
・4WD性能…CX-3 9点/エクリプスクロス 9点
・ユーティリティ…CX-3 4点/エクリプスクロス 7点
・悪路走破性…CX-3 6点/エクリプスクロス 9点
・ファントゥドライブ度…CX-3 6点/エクリプスクロス 7点
・コストパフォーマンス度…CX-3 5点/エクリプスクロス 5点
・総合点…CX-3 30点/エクリプスクロス 37点

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