1000万円超のサルーンに乗ってみたい。でもそんなクルマを買うなんて、我々サラリーマンには夢のまた夢。
しかし、1000万円の高級車を200万円で買うことができるとしたらどうだろう?
型落ち上等、見栄っ張り上等!! 高級車をリーズナブルに乗る夢の中古車選びを、ユーザー目線のクルマ選びに定評のある渡辺陽一郎氏に指南してもらった。
文:渡辺陽一郎/写真:トヨタ、メルセデス、BMW
国産ショーファードリブンの筆頭がオススメ
新車価格が1000万円の中古車を200万円で買う場合、残存価値の比率は新車時の20%だ。新車価格が200万円なら40万円だから低年式車になる。
長く使われることを前提に開発された耐久性の高い車種を選びたい。今回は3台をオススメ順に紹介しよう。
その意味で最良の推奨モデルはトヨタセンチュリー。初代は1967年から1997年、2代目は1997年から2017年まで販売され、フルモデルチェンジの周期が20〜30年と長い。
法人や官公庁向けの車種だから長期の使用が想定され、耐久性も抜群に高めている。
特に2代目は国産乗用車では唯一のV型12気筒エンジンを搭載する。テロなどで片バンクを被弾しても走れるように、燃料供給機能などは6気筒ずつ別々に設けた。
ほかの機能も耐久性が優れている。2005年頃に初度登録された車両なら、新車価格が1113万円(5%の消費税込み)で、今の中古車価格は10万km前後の走行距離で200万円前後だ。
法人が使ったオリジナル状態の車両なら、整備も定期的に行われて程度が良い。耐久性が高いから、走行距離が長くても消耗部品を交換すれば安心して使える。
センチュリーは国産唯一のV12搭載車だったが、惜しくも生産終了。V12は天皇陛下のお召しも考えられた設計で、故障の際には6気筒でも不自由なく走る。
耐久性も抜群だが、法人オーナーが多く整備の行き届いた個体も多い。ちなみにこのカラーは「神威(かむい) エターナルブラック」だ
2位はジャーマンサルーンの筆頭がランクイン
2位は多くのユーザーが欲しがる人気の高いメルセデスベンツSクラスだ。買い得なのはV型6気筒3.5Lエンジンを搭載するW221型のS350。2009〜2010年式の新車価格は1050万円で、今の中古車価格は200万円前後だ。
S350はブランド力の高いSクラスでも、年式の割に価格が安い。人気がV8エンジンのS550に集まって価格を下げた面もあるが、内外装や乗り心地はS350でも見劣りしない。
またS350はエンジンの排気量が3.5Lだから、Sクラスの中では燃費が優れ、税金、消耗品などの出費も極端には高まらない。Sクラスの中古車を買うなら最良のグレードだ。
S350というとベースグレードの雰囲気だが、それでもSクラスはSクラス。3.5LのV6は306ps/37.7kgmのスペックを発揮するから大型サルーンでも過不足ない。
あえてS350、という選択をするエンスーも少なくないほど。この年式ならば下手にカスタムせずノーマルで乗るのがかっこいい!?
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