直列6気筒エンジンで神話を築いたスカイラインやツインターボ時代のマークIIに乗っていた人は、走りに強いこだわりを持っている。
2ドアクーペではなく「羊の皮を被った狼」的な高性能セダンに魅せられた人も少なくなかった。だが、今やスカイラインは大型化し、価格も400万円台に。
マークIIも、マークXへと車名が変わり、現行型をもって生産終了するという噂もある。
そこで、この手の20世紀のスポーツセダンに熱い思いを持っていたオーナーにオススメの最新車を、セダンだけにこだわらず4つの観点から選びたい。
文:片岡英明/写真:編集部、NISSAN、TOYOTA
『スポーツセダン』で選ぶならスバル WRX
直列6気筒エンジンを積むスカイラインに乗っていた人が、食指を動かしているのがスバルのスポーツモデルだ。プリンスとスバルは中島飛行機つながりだから、いい落としどころなのである。
おすすめできるセダンの筆頭は、2014年夏にインプレッサから独立したスバルWRXシリーズだ。両車ともパワフルなDOHCターボエンジンを支配下に置くためにAWDシステムを採用し、痛快な走りを見せつける。
マニュアル派にはSTIを、イージードライブ派にはS4を設定した。最新のD型は走りのポテンシャルを大幅に高めている。サスペンションを見直し、自慢のハンドリングとスタビリティ能力に磨きをかけているのだ。
ブレーキもニュルブルクリンク24時間レースなど、モータースポーツでの経験を生かして設計されているから信頼性は群を抜いて高い。
WRX STIは、センターデフ構造のマルチモードDCCD(ドライバーズ・コントロール・センター・デフ)を採用しているが、最新モデルは全域を電子制御による差動制限機構に変更し、コントロールできる領域を広げた。
熟成の域に達した2LのEJ20型水平対向4気筒DOHCターボもパワフルだ。クロスレシオの6速MTも小気味よく決まる。
FA20型水平対向4気筒DOHC直噴ターボのDITを積むS4も満足できる実力の持ち主だ。これほどスポーティでなくても、という割り切り派にはS4と同じメカニズムのレヴォーグがおすすめ。
スポーツワゴンとしても使える。S4とレヴォーグは、運転支援システムのアイサイトも標準装備だ。
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