2017年7月の車名別月販台数ランキング上位5台を挙げると、1位ノート、2位フィット、3位アクア、4位プリウス、5位C-HR。いずれもハイブリッド専用車か、ハイブリッドグレード(e-POWER)が販売の中心を占める車種となっています。
しかしそんな中でも、「特にこの車種は(純ガソリン車ではなく)ハイブリッドグレードを買うべき」という車種は存在し、また「この車種は(ハイブリッドグレードではなく)純ガソリン車を選ぶべき」という車があります。
それぞれのベスト4を、グレード構成に大変詳しい自動車ジャーナリスト、渡辺陽一郎氏に選んでいただきました。
文:渡辺陽一郎
ベストカー2017年9月26日号
■「ハイブリッドを選ぶべき車種」4選はこちら
ハイブリッドを選ぶ車種の1位は三菱アウトランダーのPHEVだ。価格は非ハイブリッドよりも100万円近く高くトクではないが、充電機能が備わり電気自動車の上質な走りを味わえる。
2位はトヨタ・クラウンロイヤル。(純ガソリン仕様の)V6の自然な走りも魅力だが、こちらはアイドリングストップも付かずJC08モード燃費は11.4km/Lだ。
ハイブリッドの燃費数値はこの2倍以上の23.2km/Lで、税額の開きも大きい。ガソリン代だけで、約4万kmでハイブリッドの価格上昇ぶんを取り戻せる。加速も滑らかで静粛性も優れ、全般的に満足度が高い。
3位はトヨタハリアー。販売台数中のハイブリッド比率は13%と低いが、上質な内外装と快適な乗り心地には、静かに加速するハイブリッドが似合う。
自然吸気の2Lエンジンは動力性能が足りず、いっぽうターボはパワフルだが粗雑な印象を受ける。ハリアーは燃料代の節約ではなく、走りの違いでハイブリッドを選ぶクルマの代表だ。
4位はトヨタC-HR。トヨタのターボは価格が高く、C-HRは4WDだからいっそう割高。ハイブリッドは割安で滑らかに走り静粛性も優れる。
■いっぽう「純ガソリングレードを選ぶべき車種」4選はこれ
非ハイブリッドの1位はホンダフィット。今は安全装備が充実して(もちろんよいことだ)、ハイブリッドLホンダセンシングの価格は200万円を超える。
コンパクトカーの安さを重視すると、165万円少々の(純ガソリン仕様である)13G・Lホンダセンシングが上限だ。軽快に走って燃費もいい。
2位は日産エクストレイル。ハイブリッドは燃費がいま一歩で魅力が乏しい。
3位はホンダジェイド。販売比率はハイブリッドが約58%だが、スポーティな運転感覚が特徴で1.5LターボのRSがベストだ。
4位の日産スカイラインもハイブリッド比率が約58%でも2Lターボが魅力だ。車両重量が100kg軽く走りは機敏で動力性能も充分。価格は約80万円安い。
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