■アフターケアも電話商談!! 変わるディーラーの積極営業
新車販売やアフターケアの手法も大きく変わっている。従来だと新車販売業務は営業マンが既納ユーザーを中心に戸別訪問して代替えを呼びかける、あるいは週末フェアで来店した見込みユーザーを訪問し、販売活動をするなどして売り込みをかけていた。
コロナ禍ではこれによる対面商談を自粛せざるを得ないので、電話コールで呼びかけ、訪問がOKになったら出向く。あるいは電話コールで商談や成約に近いところまで進めるといった手法で対処している。
緊急事態宣言下ではこれも多少自粛気味にしているが、こうなると営業マンは毎月のノルマを十分に達成できない状況となるので、販売店の収益が落ちているのが実情といえる。
アフターケア業務も同様である。最近は大部分の既納ユーザーへ向けて、定期点検車検を3~5年をパックにして売り出している。6カ月、12カ月点検、車検の時期が来ると、ダイレクトメールや電話コールで呼びかけ、来店を促し業務を遂行している。
従来だとサービスマンがユーザーの自宅に出向いて御用聞きをするケースもあったが、最近は自粛しほとんど出かけるケースが減っている。ただ販売店にとってコロナ禍は悪い事ばかりではない。
サラリーマンが通勤する場合、3密を避けるために混雑する電車やバス通勤からマイカーに切り替えるケースも出ている。自家用車であれば古いマイカーよりも抗菌、防菌装備や安全対策の行き届いた最新モデルの方が、新型コロナウイルス対策上優位ということで、新車への代替えが進んでいるという現状を指摘する向きもある。
以下に3つの販売店から聞き取れた生の声をお届けする。
【証言1】首都圏トヨタ店営業担当者
コロナ禍の感染者拡大で首都圏3都府県に緊急事態宣言が発令されたが、当社としては営業時間の閉店を、従来午後7時だったのを6時に短縮しただけで、あとは変えていない。ただお来店する客さんには、アルコール消毒、マスクの着用、アクリル板で仕切っての商談を一層徹底するようにしている。
【証言2】首都圏日産店営業担当者
緊急事態宣言下になっても、対策はあまり変えていない。これまで進めて来た対策を、引き続きキチンと進めているだけだ。週末フェアでのお客さんの数は年明け以降あまり違いがない。週末フェアでの来店客は増えている印象もある。
【証言3】首都圏ホンダカーズ店営業担当者
フィット、N-BOX、N-ONE、フリードなどに偏った売れ方をしているが、売れ行き自体は比較的好調と受け止めている。ただ以前のようにお客さんの元へ出かけて商談出来なくなったので、その分ノルマの達成が難しくなっているのは事実だ。
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