【エスティマら7年超経過】フルモデルチェンジ周期が長くなってきたのはなぜか? 


■国内市場が衰退してゆく負のスパイラルへ

逆に「欠点」は、すでに挙げているように膨大にある。

まずマイナーチェンジを施すだけでは、安全性から燃費、走行性能まで、抜本的な進化は期待できない。生物の進化に世代交代が必要なように、クルマの進化にも生まれ変わるフルモデルチェンジが不可欠だ。基本設計の古い車種が増えると、ユーザーは商品力の高いクルマを購入しにくくなってしまう。

特に今は、緊急自動ブレーキを中心として安全装備の普及が活発だ。交通事故はクルマにとって一番の欠点だから、安全装備は可能な限り充実させたい。

そうなると設計の古い安全装備が未熟な車種は、最初から購入の対象に入らない。これ以上の欠点はないだろう。

このような状態が続いたことで、自分の使い方や好みに合った機能を備え、価格も手頃で、なおかつ安心して使えるクルマは大幅に減ってしまった。

日本の自動車産業は、技術と販売の両面で世界のトップレベルだが、日本に住んでいるユーザーは、優れた商品を購入する意味では恩恵をほとんど受けていない。国内販売が30年前の70%以下まで落ち込んでいるのも納得できる。