■(今回の認証試験不正対象車でも)「車検は問題なくとおります」
もう一点の疑問は、「認証試験不正問題が最初に発覚したのは今年(2023年)5月、なぜ12月の第三者委員会の報告書提出・発表まで普段と変わらず生産し続け、販売し続けていたのか? 発表→全車出荷+販売停止とせず、もっと段階的に準備できたのではないか?」という点。
これについてはダイハツも(親会社であるトヨタも)対応に相当悩んだそうで、もし調査の途中で「(ただちに使用を控えたほうがいい)安全上に問題がある」という事例が出てくれば、その時点で情報を公開し、使用を控えるよう告知する用意があったが、上述の徹底した再調査により、調査後半に見つかったキャスト/ピクシスジョイでの「側面衝突時のドアロック解除問題」以外はすべて法規の範囲内に収まっているとのこと。
そうであれば、五月雨式に発表して不安と混乱を招くよりも、対応を取りまとめてまとめて発表すべきという判断になったとのこと。
また、上述のキャスト/ピクシスジョイも含めて、今回の認証試験不正対象カ所については、(12月末が期限のユーザーも多いだろうが)車検も問題なく通過するそう。
ダイハツによると、部品取引先へ、2024年1月末までは部品の入荷予定はない(すくなくとも2024年1月末までの工場再稼働の見込みは薄い)とアナウンスしたとのこと。また、ダイハツ販売店に関しては、新型車販売は止まるものの、それ以外の業務(お客様への対応や中古車販売、車検を含むサービス業務)は続けるとのこと(海外生産工場については、それぞれの政府へ状況を説明し、了承が得られたところから順次生産と出荷を再開しているそう)。
年末年始といえば新型車の書き入れ時であるが(本年の「ダイハツ初夢フェア」は中止するそう…それはそうか……)、本件を公開ギリギリまで知らされておらず、再開のメドも立っておらず、それでも先週末以降殺到しているであろうダイハツ車ユーザーへの説明に一件一件あたっている現場のダイハツ営業マンの皆さんの心痛を思うと、胸が痛い(もちろん最大の被害者はユーザーではあるが…)。
一刻も早い全容解明と、再検査のさらなる進捗報告、二度とこのようなことが起きないような再発防止策の発表をお待ちしております。本件、何かありましたらすぐ続報をお伝えします。
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