2024年2月22日、ダイハツ工業は昨年(2023年)末に公表された認証試験不正問題により発生した「ステークホルダーのお困りごと」への対応と進捗状況について、記者の質問に答えた。いくつかの車種で生産が再開され、仕入れ先企業への補償も始まっているとのこと。そのいっぽうで、昨年までに予定していた新型車の開発はストップしており、こちらの再開は「とてもそれどころではないと考えています」とのこと。
文/ベストカーWeb編集部、画像/ダイハツ工業、ベストカー編集部
■「一刻も早く生産を再開して納車してほしい」
「当社の認証不正問題に関しまして、お客様を始めとするステークホルダーの方々に、多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますこと、あらためまして深くお詫び申し上げます」
記者陣の質問に答えるダイハツ工業のコーポレート統括本部、井出慶太統括部長は、冒頭上記のような謝罪から会見を開始した。
ダイハツは2023年12月20日、第三者委員会の調査報告を受けて認証不正問題を公表、翌日から国交省の立入検査を受けて、ただちに国内全工場の生産と出荷を停止し、全国のダイハツ車販売店も新車販売を停止した。
その後、国交省から是正命令、消費者庁から指導を受け、2024年2月9日に再発防止策を国交省へ提出。2月13日には会長、社長交代を含む経営陣を一新する新体制を発表した。
販売店を通してユーザー(納車待ち、既納ユーザー)からの問い合わせに対応し、仕入れ先企業へは補償を開始しているという。
そうしたなか、国交省による立会試験などの結果、道路運送車両法の基準に適合していることが確認され、かつ販売現場から「一刻も早く生産を再開して納車してほしい」という納車待ちユーザーが多い一部車種に関して、生産再開を発表した。
【2月12日から生産再開される車種(2024.1.31発表)】
トヨタ・プロボックス
マツダ・ファミリアバン
【2月26日から生産再開される車種(2024.2.9発表)】
ダイハツ・ミラ イース、ハイゼットトラック、ハイゼットカーゴ(デッキバン含む/生産終了)、アトレー(デッキバン含む)
トヨタ・ピクシス エポック、ピクシス トラック、ピクシス バン(生産終了)
スバル・プレオ プラス、サンバー トラック、サンバー (バン/生産終了)
【国交省から基準適合の確認は受けているが生産再開日程は調整中の車種(2024.2.16発表)】
ダイハツ・ロッキー(ガソリン車)
トヨタ・ライズ(ガソリン車)
スバル・レックス
【国交省からまだ基準適合の確認を受けておらず生産開始日程も未定の車種】
ダイハツ・タフト、ムーヴ、ムーヴキャンバス、タント、コペン、トール/ルーミー(※ミラトコット、ブーンは2023年12月に生産終了)
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