お盆も含めた今年の夏期休暇も終わったが、例年と比較して大きく異なったのは電車や飛行機による移動が大きく減ったことだ。
理由はやはりコロナ禍の影響による部分が大きいが、しばらくの間は「密な空間」で移動がしやすいクルマへの依存度もまだ続きそうだ。
また秋と言えば恒例の「全国交通安全運動」のシーズンだが今年は9月21日(月)から9月30日(水)の10日間実施される。
取り締まりも強化されるこの時期、安全運転の友として欲しいのがレーダー探知機だ。ただ昨今人気のドライブレコーダー同様、種類や機能が多く選ぶのは意外と大変だ。
進化を続けるレーダー探知機と取り締まりシステムの現状を含めた上でのオススメモデルを紹介する。
文:高山正寛/写真:ベストカー編集部、コムテック、ユピテル、セルスター、ぱくたそ
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■ところでオービスって何?
速度取締装置と言えば思い浮かぶのが「オービス」だ。
このオービス、普段何気に呼ばれているが実は呼称自体はボーイング社の商標で、日本では同社と道路の車速計測装置などを製造する東京航空計器以外はオービスとは呼べない。
正確には「速度違反自動取締装置」だが多くの場合、名称が通じていることもあり、この記事ではオービスで統一する。
■オービスの種類で知っておきたいことは
これまでもオービスについては色々なタイプがあることは知られているが、特に重要なのが「LHシステム」そして話題の「新型移動式小型オービス」だろう。
LHシステムは従来までのループコール式とレーダーを用いるHシステムを合体させることでより精度を高めたいわゆるハイブリッド式と考えてよい。レーダー波は気象条件などの影響を受けやすいが車速自体は道路に埋め込まれたループコールで測定するので影響を受けにくいのが特徴だ。
ただ、LHシステムに限らず道路に設置されているオービスはどれも設置費用やメンテナンスの面でも高額になってしまうのでおいそれと増設するわけにはいかない。
そして場所が固定されることでオービスの手前だけ減速して通過したらまた加速(速度超過走行)するといった輩も存在する。
そこで登場したのが設置や撤去が楽で取締場所も換えることが可能な「移動式オービス」である。
筆者が数年前最初に確認したのは埼玉県だったが、現在は徐々に全国に拡大中。最初に見たのは支柱に埋め込むタイプだったので、簡単には移動はさせないと思った(事実、後日通過した際にも設置されていた)。
しかしやっかいなのは主流になりつつある可搬型で、警察車両から降ろして短時間で設置、その日の取締が終了すると撤去するというタイプだ。
「設置自由なのはわかったけど、それではネズミ捕りと変わらないじゃないか」という声も聞こえてきそうだが、ネズミ捕りの場合は車両を特定してから誘導して違反キップを切る駐車スペースなどが必要だ。
一方移動式オービスの場合は撮影して後日違反を知らせるだけ。前述したスペースの関係で取り締まりが行えなかった場所にも設置できるのが最大のメリットなのである。
■これまでのレーダー探知機は使えない?
結論から言えばこの新型オービスはこれまでのレーダー探知機では受信ができない。理由は従来までのシステムが電波を使うのに対し、新型オービスはレーザースキャンを利用するのでそもそも方式が異なる。
ゆえに今後はこれらに対応したレーダー探知機が必要だし、実際市場にも売れ筋としてラインナップも拡大中なのだ。
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