3分でわかる!! 「非降雪地域」「コスパ」「性能重視」などシーン別のおすすめスタッドレスタイヤ

■コスパで選ぶ「トータルでいい」タイヤはこれ

→『グッドイヤー アイスナビ7』

 ミラーバーンに代表されるアイス性能については、吸水系ゴムを採用するブリザックやアイスガードなどに対してやや差を付けられているものの、雪上性能は高い雪中剪断グリップを発揮し遜色はない。

 北海道や北東北の都市部などでツルツルピカピカに磨き上げられたミラーバーンを日常的に走るというのであれば、吸水系ゴムを採用する、特に氷上性能を強化したスタッドレスタイヤをオススメする。

 しかし日常ではあまり雪道を走らないものの「そこそこ」の性能がないと困るというオーナーもいるはず。

 そこでトータル性能のバランスの高さのわりに実売価格が安く抑えられている、グッドイヤーの『アイスナビ7』はコストパフォーマンス面でのオススメ度がとても高いのだ。

アイスナビ7はシビア路面では後述の製品に適わないものの、通常のアイスバーンでの不満はあまりない
アイスナビ7はシビア路面では後述の製品に適わないものの、通常のアイスバーンでの不満はあまりない

 ここで重要なのがコスパの意味合い。「安かろう悪かろう」ではまったく意味がない。『アイスナビ7』は安い実売価格なのに性能のバランスが高く、とてもお買い得なスタッドレスタイヤだ、ということ。

 前述のようにシビアなミラーバーンでは吸水系ゴムには及ばないものの、シリカを増量配合した新開発コンパウンドなどにより氷上密着性能が高まっており、通常のアイスバーンであれば従来製品「アイスナビ6」に対し制動性能は7%高まっていて、性能に不満はない。

■日本国内の雪道で右に出るものナシ!! 最強スペックはこの2択

→『ブリヂストン ブリザックVRX2』
→『横浜ゴム アイスガード6』

 これはもう、日本が誇る2大タイヤメーカーの最新作がしのぎを削っている。どちらがいいのか!? と聞かれると、これは正直答えに困る。実力は拮抗しているのだ。これまでブリヂストンと横浜ゴムは新商品投入に1~2年のズレがあった。

 スタッドレスタイヤのモデルチェンジは3年サイクル程度で両社は片方が新技術でレベルアップすると翌年、他方がさらなる新技術を投入してレベルアップ、その翌々年に……と、まさに開発合戦、切磋琢磨してきたことでスタッドレスタイヤの性能はここ10年程度の間に格段に進化してきたという経緯がある。

 ところが昨年夏、今冬に向けた新商品を両社が同時期に発売開始したからさあ大変。

 もともと高性能を誇る両社のスタッドレスタイヤだが、ともに自社の旧来品を上回る性能を目標に新商品を開発するのは当然として、ライバルの性能を徹底的に研究して上回ることを目標としているのだから、今シーズンの『ブリザックVRX2』と『アイスガード6』はハイレベルでのガチンコ対決。

 結果、両社ともにとても高いアイス性能、雪上性能を実現してきたというわけだ。

 アイス性能についてはブリザックもアイスガードもともに吸水&密着系ゴムで高性能を実現する。

 ブリザックはブリヂストンが長年に渡り進化を続けてきた発泡ゴムの最新版『アクティブ発泡ゴム2』を採用。横浜ゴムはシリカを増量配合するとともに新開発マイクロ吸水バルーンを配合した『プレミアム吸水ゴム』を採用する。

アイスガード6は性能の高さはブリザックと同等。しかし若干価格が安い
アイスガード6は性能の高さはブリザックと同等。しかし若干実売価格が安い

 雪上性能では、従来製品では若干横方向のグリップにアマさを感じたVRXがブロック剛性の強化などで対応し、高い雪上操安性を実現すれば、アイスガード6は左右非対称パターンを採用してアイス性能とスノー性能の高次元でのバランスを果たしている。

東北・北海道などで絶対的信頼を集めるブリザックVRX2。その性能はアイスガード6と共にまさに日本最上級
東北・北海道などで絶対的信頼を集めるブリザックVRX2。その性能はアイスガード6と共にまさに日本最上級

 最新トレンドの低転がり性能ではアイスガード6が一歩抜きんでている。なんと、同社の低燃費タイヤ「ECOS ES31」と同等の性能だというのだから、タイヤラベリングでは『A』レベル。

 ブリザックも低転がり性能を高めているものの、ここまでではない。実売価格はほぼ同等ながら、若干アイスガード6のほうが安めの傾向がある。

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