首都圏でも久しぶりの本格的な降雪を記録した2018年。スタッドレスタイヤに交換せず……、で大きな混乱を招いたドライバーさんが多かったのは非常に残念なところ。
たしかにホイールや保管などにもお金がかかるスタッドレスですが、どうしても毎日クルマに乗るのなら「最低限」の装備として履いておきたいものです。
しかし選び方がわからん!! という方のために、ベストカー編集部で一番タイヤにアツい編集者Uが、シチュエーション別でスタッドレスタイヤを選びました。
首都圏で乗る人、コスパが大事な人、なにより性能を追求する人、それぞれに適したスタッドレスタイヤのベストバイをきめます!!
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
■商戦のシーズンオフでも降雪はまだまだ終わらない!!
タイヤ業界的にはすでにスタッドレスタイヤの『商戦』は終わっており、今は販売店在庫も少なくなってきている時期。
北海道や北東北を始め、降雪エリアのドライバーは11月にはスタッドレスタイヤに交換済み。速い人は10月中に交換すると言うこともある。
タイヤメーカーがスタッドレスタイヤの新品を発表する場合、一般消費者にはまったく冬タイヤのことなど考えもしない真夏、7〜8月のこと。
ちなみに昨年2017年は今のこの時期に向けての新商品が積極的に投入されている。
【2017年の各社スタッドレスタイヤ新製品の発表時期】
■ミシュラン「X-ICE3+」 6月28日発表
■グッドイヤー「アイスナビ7」 7月19日発表
■横浜ゴム「アイスガード6」 7月19日発表
■ブリヂストン「ブリザックVRX2」 7月20日発表
■東洋ゴム「WINTERトランパスTX」 8月1日発表
東洋ゴムの新商品は『トランパス』というブランド名からもわかるように、ミニバンなど背の高いクルマに向けた東洋ゴムお得意の『専用タイヤ』である。
今冬に向けてこれだけの新商品が一気に投入されたということで、スタットレスタイヤの勢力図に大きな異変が起こっている。
来シーズンは主要メーカーのニューモデルはなさそうなので、現勢力の『戦力分析』が来シーズンのスタッドレスタイヤ選びの大きな参考となるわけだ。
といったわけで、タイプ別にどのスタッドレスタイヤを選ぶのがいいか!? 多角的な視点から分析した。
■非降雪地域で「とりあえず」履いておくならこれだ!!
→『ダンロップWINTER MAXX02』
→『ミシュランX-ICE3+』
特にウィンタースポーツが大好きというのならまた別だが、ひと冬の間に1〜2回程度スノボに愛車で出かけるというのであれば、重視すべきは普段のドライ性能、高速安定性、ウエット性能、静粛性、燃費性能などだ。
もちろん氷雪性能は大切だが、そちらに特化されたスタッドレスタイヤよりも、トータルバランスに優れたスタッドレスタイヤをオススメしたい。
……となれば、イチオシのベストは「ダンロップWINTER MAXX02」だ。誤解しないでいただきたいのだが、アイス性能も雪上性能も充分高い。
ただ本製品、昨シーズンに向けた新商品で発表は2016年の夏。つまり今シーズンに向けて投入されたブリヂストン「ブリザックVRX2」や横浜ゴム「アイスガード6」と比較すると1年分のビハインドを負っており、日進月歩で氷雪性能が進化するスタッドレスタイヤにおいて、微妙ではあるものの1年分の差はたしかにあるのだ。
ということを踏まえた上で、このタイヤはドライ路でのガッチリ感、しっかり感はライバルを上回る。高速道路でのシャー、ゴーという騒音レベルも低くとても快適で安心して使えるスタッドレスタイヤなのだ。
最近のスタッドレスタイヤが重視し始めたドライ路での低転がり性能=低燃費性能についてもいち早く取り組んでいて、ダンロップの低燃費タイヤ「エナセーブ」の最新モデルEC203には及ばないもののEC201よりは低転がり。
おそらくタイヤラベリングに当てはめれば「A〜B」レベルに相当するからかなりの高性能。また実売価格はブリヂストンや横浜と比べて比較的お安めなのでコスパの面でもオススメのスタッドレスタイヤなのだ。
もうひとつのオススメ『ミシュランX-ICE3+』は、世界的にも特殊で滑りやすいアイスバーンがキモとなる日本の雪氷雪路に向けて専用開発されており、アイスバーンでの制動性能やシャーベット状の滑りやすい雪道などの性能が引き上げられている。
とはいえ、やはりフランスのタイヤメーカーらしく高速性能にも目を向けているのがポイント。現状15サイズしかラインアップされていないため、装着できる車両が限られてしまうのが残念なのだが、全サイズ速度レンジが「H」(210km/h)か「T」(190km/h)。
一般的なスタッドレスタイヤ「Q」(160km/h)に対し高速性能に余裕がある。ドライ路面でのしっかりとした剛性感のある操縦性やウエット性能の安心感など非降雪エリアの日常での使用場面でも高い安心感が得られる。
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