■本命のVREC-DZ800DCが何が凄いのか!
今回同時に発表された「VREC-DZ800DC」はポジション的には「VREC-DH301D」とは異なるキャラクターを持つ商品だ。
基本スペックとしては前後200万画素、レンズの明るさもフロントはF2.0と一見「VREC-DH301D」よりスペックは下のようにも見えるが、その分、駐車監視機能をオプション無しで搭載したり、後述するがWi-Fi機能も標準装備している。
「VREC-DZ800DC」は電源をアクセサリーソケットから取るのではなく、バッテリーから直接取る方式を採用することで駐車監視機能がさらに強化されている点も見逃せない。
エンジン停止後の最大40分の「駐車監視モード」のほか、駐車時間や電圧設定に応じて自動で低電力駆動に切り替わる「セキュリティモード」も搭載する。車両のバッテリー状態にもよるが、24時間365日の監視にも対応できる点はありがたい。
またこれは良いな、と感じたのが監視中には本体に内蔵されたLEDランプが点灯する点。監視していることを車外にさりげなくアピールできるので車上荒らしなどに対して一定の効果はあるだろう。
■注目のあおり運転対策機能の実力を実走行で試す
そして「VREC-DZ800DC」最大の訴求ポイント、同社は「後方車両接近検知機能」と呼んでいる。
あおり運転などの危険運転が社会課題となっている事はいまさら説明の必要も無いが、実際これまでも後方から車両が接近すると注意を促したり、モデルによっては録画できる商品も存在した。
これらは「画像認識技術」を応用したものだが、それだけでは日々変化する道路状況に対応できない。パイオニアの開発陣はもしあおり運転に遭遇しても、その状況が全て記録できるという“安心感”を提供するためにこの機能を開発し搭載したという。
この機能は40km/h以上で作動を開始、後方車を検知した際、自車速度と後方車両の速度を常時検出し、速度に応じた危険距離内に車両が一定時間入った場合、あおり運転と判断し前後20秒づつ自動的に録画する。
もちろんこの録画データは専用フォルダに記録されるので常時記録のように上書きされることはない(記録上限はある)。
実際のテストでは「VREC-DZ800DC」を搭載した車両(40km/h以上で走行)に後方から車両が急接近した際の動作状態を体感することだったが、ルームミラーを見ていると「うっ、ヤバイ」と感じるタイミングで「VREC-DZ800DC」のディスプレイ部に「後方注意!」の文字と警告音が鳴る。
数回テストを行ったが、テスト車と後続車の速度は常に一定というわけではない。しかし「VREC-DZ800DC」は確実に反応し警告する。もちろん世の中には100%はあり得ないので天候などシーンによっては作動しないこともあるだろう。
しかし、一番感じたのは前述したように常に変化するクルマの速度(動き)においても「あおられてる」と感じた時にしっかり作動している点、言い換えれば「意識すること無く自然に作動する」ということだ。
パイオニアのエンジニアもその部分が開発の重要ポイントで独自のアルゴリズムを開発、どれだけ“人の感覚”に近づけるか、を狙ったそうだ。
また当日は試すことはできなかったが、あおり運転対策だけではなく、前方の車両が急ブレーキをかけたり、急な割り込みをして自車が急ブレーキを踏むことになった際にもイベント録画を行う「急制動検知機能」も搭載している。
コメント
コメントの使い方