【災害に備えて覚えておきたい】ガソリンの購入・運搬・使用・保管の注意点

運搬時の注意点/1台のクルマで運べる上限がある

 携行缶でガソリンを貼れて購入できた後は、そのガソリン携行缶の運搬にも規制されていること、注意すべき点があるので紹介したい。

 まず、1台のクルマで運べるガソリンの量が消防法で規定されていて、その量は22L。ガソリン携行缶の容量の上限が20Lというのはこの運搬量と密接な関係がある。

 現場などで複数の発電機を使うからと言って1台のクルマで20Lのガソリン携行缶を2つ3つ運搬しているクルマもあるが、これは完全に法令違反となる。ただし、22Lを超えなければ、個数に制限はない。

ワゴンやバンでガソリン携行缶を運搬する時には運転にも要注意。手荒な運転をして振動により内圧が異常に高くなるケースがあり危険だ

使用時の注意/ガソリンの揮発性を甘く見るな

 ガソリンはマイナス40℃でも気化する特性があるため、日常どんな場面でも気化すると考えたほうがいい。さらにわずかな火源でも爆発的に燃焼する物質なので、ガソリンを扱う場合は、常に爆発の危険性と隣り合わせにあることを肝に銘じよう。

 クルマの車内にて運搬されたガソリンは、クルマの振動、熱などにより通常状態よりも気化していて携行缶内の圧力がかなり高くなっている。

 そんな状況にもかかわらず、いざ給油しようとガソリン携行缶のフタを開けると、ガソリンが内圧によって噴き出すことが多々ある。これは非常に危険で、ガソリン携行缶を使用する前は必ず圧力を抜いてから使用するようにしよう。

これがガソリン携行缶の内圧を抜くネジ。ドレーンタイプものものもあり、必ずこれを緩めて圧力を抜いてからふたをかけないとガソリンが飛び出すこともあり危険

 圧力抜きのボルトを回すと、プシューっと圧力が下がる音がし、その音が完全に消えたら携行缶のふたを開けてOKだ。

 火気のある場所での給油、動いている内燃機関(発電機等)への給油は厳禁。こぼれやすいのでこぼさないよう慎重に。こぼすことは爆発物を散布しているのと同じなのだ。

保管時の注意点/基本的に余ったガソリンは廃棄

 いざという時のために、ガソリンを自宅にキープしておきたい。これだけ災害が頻発して電気が生命線とも言える状況ではそう眼が得る人は多いはずだが、基本的に自宅にガソリンを蓄えておくことはオススメしない。理由は非常に危ないから。

 ガソリンを携行缶に入れっぱなしで放置しておくのは危険。ガソリン携行缶は密閉性が高いとはいえゼロではないし、それが長期間になれば気化したガソリン量も多くなる。

いざという時のために発電機を購入する人は多い。残ったガソリンを無造作に屋内に置くなど言語道断。余ったガソリンはもったいないが基本的に廃棄するのがベスト

 使い切らなかったガソリンは、ガソリンスタンドで処理してもらうのがベストだが、そうでない場合は携行缶のふたをしっかり閉めて直射日光の当たらない冷所で保管。そしてしっかりと換気することが重要になる。

 ガソリンも生もののため腐敗し、長くても6カ月で廃棄するようにしたい。

 ただ、爆発の危険性のある物質を6カ月も放置するのはオススメしない。

【画像ギャラリー】これでバッチリ!! ガソリン&軽油に関する規制早見表

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