こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】軽自動車の激戦区で手強いライバルに果敢に挑んだホンダの秀作[ゼスト]が今こそ欲しい!

■安定性と快適性を高い次元で両立した質の高い運転感覚

 パワーユニットは、軽快な走りと低燃費を両立し、さらに優れたクリーン性能を実現したi-DSIエンジンと、さらに力強い走りを楽しめるi-DSIターボエンジンを用意。

 熱損失やフリクションを抑えられるショートストロークの3気筒エンジンには、ふたつのプラグの点火時期を最適にコントロールすることで、より早く、より完全に近い燃焼を実現するツインプラグによる2点位相差点火制御「i-DSIシステム」が採用された。この技術により高圧縮比化が可能になったほか、各部のフリクション低減が相まって低中速域からの力強さと低燃費を両立している。

 トランスミッションは自然吸気、ターボ、それぞれの特性に合わせたギアレシオ設定としていて、リニアソレノイドによるクラッチダイレクト制御によって変速ショックの少ないスムーズな走りが味わえる。

 そのうえで走行状況に応じて知能的に変速制御するプロスマテックや、アクティブロックアップ機構を採用することによって、エネルギーロスを最小限に抑え、エンジンの特性を効果的に引き出しながら、燃料消費量の抑制に大きく貢献する。

 サスペンションは、フロントがサブフレームを介した高剛性L型ロアアームを持つマクファーソンストラット式とし、リアにはコンパクトで低床化に貢献するH型トーションビーム式を採用。

 前後とも十分なサスペンションストロークとダンパー容量が確保され、優れた直進安定性と安心感の高いハンドリングを味わわせながら、すべての席で心地いい乗り心地が実感できる。走りの楽しさと安定性や快適性を追求することで、“「きびきびすいすい」ドライビング”という狙いを実現している。

運転席まわりは空間をより広く感じさせる横基調のデザインとしている。センターパネルに質感の高いメタリックパネルを用い、セレクトレバーやオーディオとエアコンの操作部を使いやすくコンパクトに配置する
運転席まわりは空間をより広く感じさせる横基調のデザインとしている。センターパネルに質感の高いメタリックパネルを用い、セレクトレバーやオーディオとエアコンの操作部を使いやすくコンパクトに配置する

 N-BOXの2024年暦年(1~12月)における販売台数が20万6272台となり、軽自動車はもとより、登録車を含む新車販売台数において第1位を獲得した。暦年の新車販売台数で3年連続、軽4輪車新車販売台数では10年連続の首位を獲得したことになる。

 ホンダの屋台骨を支える存在となったN-BOXが登場して以来、ホンダはすっかり軽自動車を主力とするメーカー、というイメージをもたれることになったわけだが、ゼストは軽自動車という制約が多い車種でありながら、ホンダが持つ知恵とノウハウを総動員することで、あらゆる領域で質感に不満のない、それでいて高いパフォーマンスを有したクルマに仕上げられた。

 当時はライバルの牙城を崩すことは叶わなかったが、ハイトワゴンの完成形と称していい実力によって、後にN-BOXが軽自動車の地位をセカンドカーから、ファーストカーへと引き上げることに貢献したといえよう。

【画像ギャラリー】走りのよさと空間のゆとりを感じさせるダイナミックなスタイルで軽自動車ユーザーを魅了したゼストの写真をもっと見る!(11枚)画像ギャラリー

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