トヨタを取り巻く提携で生まれるクルマ
■次期86&BRZはトヨタ、スバルの共同開発で進行中
現在開発が進行する次期型86/BRZはスバルの新型プラットフォームSGPをベースにした後輪駆動という「正常進化型」として2021年頃デビュー予定である。次期86&BRZはベストカーが製作したCGイラスト
2019年9月27日に発表されたスバルとトヨタの資本提携強化に関する発表リリース。トヨタの出資比率が20%超に強化されるいっぽうで、スバルも800億円相当程度のトヨタ株式を取得する。86/BRZの共同開発継続のほかにも「最高に気持ちの良いAWDモデルの共同開発」がリリースに明記されている。THSのスバル車搭載拡大なども進められる
既報のように2019年9月27日のトヨタ&スバル提携強化発表のなかで、86/BRZ次期型の共同開発と「最高に気持ちの良いAWDモデルを共同で開発」、スバル車へのTHS搭載拡大、コネクティッド領域での協調、自動運転分野での技術連携などが正式に表明されている。
すでに次期型86/BRZは開発が進行中で、現行型のボディを纏ったテスト車両がニュルを走る姿が目撃されている。
基本的なパッケージングの考え方は現行型同様で、プラットフォームのベースは当然スバルの最新SGP(スバル・グルーバル・プラットフォーム)を採用し、水平対向4気筒エンジンを搭載するFR。プラットフォームを一新することで、さらに高いシャシー性能を手に入れることになる。
■今後のEV開発にトヨタ&マツダの協業がどのように生かされるのか?
2019年10月に開催された東京モーターショーでワールドプレミアされたマツダのピュアEV「MX-30」。CX-30のプラットフォームをベースに35.5kWhという比較的小容量バッテリーを搭載し、航続距離200㎞としたことで、軽量で小気味よい走りを狙った、いかにもマツダらしい個性を感じさせるEV。もちろん詳細については明らかにはされていないが、トヨタとの協業が活かされているはずだ。今後の展開にも注目したい
さらに興味深いのがマツダとの協業だ。EVの共同開発は提携合意内容で最初から明らかにされていた。このひとつの回答が今回の東京モーターショーでワールドプレミアされたマツダMX-30ということになるのだろう。
■直6エンジン、FRのマツダ大型サルーンが2022年に登場!
マツダは2019年5月9日の決算報告会見の場で直6エンジンの開発、さらにFRプラットフォームの開発を明らかにした。アテンザ(マツダ6)を上回る大型スポーティサルーンの開発の表明したのだ。次期マツダ直6FRサルーンのCGイラストはベストカーが製作したもの
また、マツダが開発を明らかにしている直6エンジン(ガソリン&ディーゼルターボ)、FRプラットフォームをトヨタとの協業で活かしていくという情報だ。
確かに現実的に、160万台程度というマツダのグローバル生産規模で新規Dセグプラットフォームと新規エンジンの開発は、単独では困難であることは明らかだ。
この背景にはトヨタとの協業があり、次世代クラウンや、2019年12月をもって廃止されるマークXの後継モデル、さらにはレクサスGS、IS、クーペモデルなどに展開されていく前提があれば巨大な投資に対する意味に納得ができる。
■次世代クラウン、マークXクラスへの展開も視野に入れたトヨタ&マツダの共同開発
年間160万台というマツダ単独のグローバル販売規模では、Dセグメントの大型サルーン用FRプラットフォームを開発しても、開発費を回収できる見込みはない。しかしあえてそこに踏み出す背景にはトヨタとの協業があったのだ。クラウンクラスの大型サルーン用プラットフォームを共用することで、マツダのFRプラットフォームは俄然その存在意義が光ってくる。新開発直6エンジンの搭載も当然の前提となる 。次期クラウンのCGイラストはベストカーが製作したもの
現行型マークXは2019年12月をもって生産終了となる。しかし、トヨタにしてみればレクサスISクラスのFRサルーンは不可欠であり、FFのカムリではカバーできないユーザー層が一定数いることは充分認識している。ここでレクサスIS、さらにISから発展するミッドサイズクーペなどとの共用展開で現在のマークXクラスに相当するミッドサイズFRサルーンの開発も視野にある。次期マークXのCGイラストはベストカーが製作したもの
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