日本の場合、新車で乗用車を購入した時は、購入から3年目、その後2年に1回車検を受けなければいけないと法規で定められている。2年に1回でも早すぎる、と感じる昨今ではあるが、かつては10年超えのクルマはその後毎年車検となっていたのが懐かしい。
車検はクルマにかかるランニングコストで大きな出費だから車検を『できるだけ安く上げたい』というのが共通見解だと思う。
日本はデフレが長かったこともあり、いろいろなものが驚くほど安くなってきたが、車検についても例外ではなく、今では格安車検も当たり前になっている。
誰もが格安車検に出せば安く車検を受けることができるが、本当にそうだろうか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:TOYOTA、NISSAN、HONDA、MITSUBISHI、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】わかりにくくなった継続車検時の法定費用も丸わかり!!
法定費用はどこでも同じ
まず車検、車検と呼んでいるが、正式名称は『自動車検査登録制度』のことで、新規検査、継続検査、構造等変更検査の3種類があるが、本企画では継続検査に限定して話を進めていく。
継続検査とは前述のとおり、乗用車の場合は新規登録から3年、その後2年に1回受ける車検のことだ。
車検は所有しているクルマが安全面、環境面で国が定めた基準に達しているのかを検査するもので、不具合があれば直さなければ車検には受からない。
車検にかかる費用の内訳は、法定費用、車検基本費用、部品交換費用を合わせたものになっている。
法定費用は、自賠責保険、自動車重量税、印紙代だからディーラー、整備工場、クルマ屋、格安車検業者のどれを選んでもこの金額は変わらない。
高い、安いの差がつくのは車検基本費用、部品交換費用だ。
車検が安い、高いの要因とは?
一般的に高いと言われているディーラーでは、検査代行料、基本整備料、部品代、部品交換工賃、保安確認検査料など細かく設定するのが基本となっている。
それに対し、整備工場などでは、検査代行料、基本整備料くらいに簡素化しているケースも多い。この差がつく項目について具体的に見ていく。
車検を受けるためには、その前に24カ月点検を受けることが必須となるが、それにかかる費用が点検費用となっている。受ける場所によって価格はバラバラだが、目安となる価格は存在する(店舗によって違うので要確認)。
ディーラーの場合、軽自動車で1万5000円(税別・以下同)、コンパクトカーで1万8000円、2Lクラスで2万円、2.5Lクラスで2万5000円、3L以上は3万~というのが目安となる。くどいようだが、あくまでも目安なので要確認。
それに対し、格安車検と呼ばれる業者、カー用品店などでは検査ラインの使用料などを含んで1万2000円程度と価格設定しているケースもあり、これが大きな差となっている。
続いては車検代行手数料。事務手数料と呼ぶケースもあり、ディーラーの場合は1万円が目安となる。いっぽうカー用品店や格安車検業者などでは5000円程度に設定しているところもあるし、車検代行手数料までも点検費用に含んでいるところもある。
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