クルマを選ぶときに何にプライオリティを置くかは人それぞれ。価格を最優先する人もいれば、燃費の人もいる。そのいっぽうで、エクステリアを最優先する人もいる。
本企画では、サバイバルに強いタフなクルマを集めてみた。いつかは強靭でタフな走破性を持った4WD車に乗ってみたい、と思っている人もいるだろう。
ただタフというのはどこでも走れる強靭さに代表されるが、それだけではない。気を遣わずに乗れることも大事だし、いざとなった時に手助けしてくれることも重要だ。
昨今の日本は震災だけでなく自然災害が頻発していることもあり、タフなクルマへの注目度は年々高まっている!!
タフとはどのようなもかを挙げ、それぞれについてお薦めモデルを紹介していく。
文:永田恵一/写真:SUZUKI、TOYOTA、NISSAN、平野学、池之平昌信、中里慎一郎
【画像ギャラリー】オフロードの走破性の高さはタフなクルマの証
どこでも走れるタフさで選ぶならスズキジムニー
ガレ場をガンガン突き進む、これこそタフさの象徴と言える。最低地上高が低いと路面にヒットするためタフなクルマでは200mm前後の最低地上高は必須だが、もっと重要なものに以下に示す3アングルと呼ばれるものがある。
(1)アプローチアングル:フロントタイヤとバンパーを結んだ線と地面の角度
(2)デパーチャーアングル:リアタイヤとバンパーを結んだ線と地面の角度
(3)ランプブレークオーバーアングル:前後輪の接地点からホイールベース中心をつないだ角度
(1)アプローチアングルはフロントバンパー、(2)デパーチャーアングルはリアバンパーがそれぞれ路面と干渉しないかを示す指標で、(3)ランプブレークオーバーアングルはボディの底部分の干渉度合いの目安となり、それぞれ角度が大きいほどタフということになる。
この3アングルでは、軽自動車のジムニーが群を抜いていて、アプローチアングル:41°(32°)、デパーチャーアングル:51°(25°)、ランプブレークオーバーアングル:28°(25°)となっている。
()内は陸の王者の異名を持つランドクルーザーの数値で、それと比べても前後の干渉度合いの低さが突出していることがわかる。
ジムニーの悪路走破性が世界的に認知されているゆえんでもある。
バリエーション豊富なタフ4WDならトヨタRAV4
2019年に日本で復活デビューを果たして以来、大ヒットモデルとなっているのがトヨタRAV4だ。RAV4は洗練されたデザインが人気の要因であることは間違いないが、4WD性能も大いに魅力的で、世代を問わず注目を集めている。
RAV4は2Lガソリンエンジン、2.5L+モーターのハイブリッドという2種類のパワーユニットを持つが、4WDは3種類用意されている。世界広しと言えども、1モデルに異なる3タイプの4WDを設定しているクルマも珍しくとてもに贅沢だ。
機械式4WDをベースに前後にトルク配分するダイナミックコントロール4WD、前後に加えて後輪の左右にトルク配分するダイナミックトルクベクタリングAWDの2タイプがガソリンエンジンとの組み合わせとなる。
いっぽうハイブリッドはリアモーターのトルクを増加させると同時に、前後のトルク配分を20:80までリニアに変化させるE-Fourが組み合わされる。
どのタイプの4WDもポテンシャルは高いが3タイプで最もタフなのは、ダイナミックトルクベクタリングAWDで、雪道などの低μ路はもちろんのこと、200mmの最低地上高、アプローチアングル、デパーチャーアングルとも余裕があるので、強靭な悪路走破性も持ち合わせている。
ちなみにRAV4は、速さ、加速の鋭さで選ぶならハイブリッドの一択!!
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