売れ行き絶好調!! カローラスポーツは世界一か? 下剋上のハッチバック決戦!! 


各車パワートレインの種類が豊富

 走りに関わる部分についても、このカテゴリーはパワーソースが実に多彩だ。

 特徴的なところでは、カローラは本格的ハイブリッドの設定があること。燃費は良くてもドライバビリティの悪さが指摘されることが多かったTHSだが、最新版はアクセルレスポンスがよくトルクフルで、エンジン回転だけが先行して上がる感覚も薄れていている。一方のガソリンの1.2Lターボは、もう少し力感があるとなおよい。

 マツダ3にはSKYACTIV-Xという独自のエンジンが初めて搭載され、注目を集めており、価格が同じ2Lガソリンエンジンに比べ約68万円割高なことはネックだが走りの印象は上々だ。むろん、低騒音で低振動のディーゼルもある。

 インプレッサは水平対向であること自体が特徴なものの、動力性能に関しては印象が薄い。

 シビックは1.5Lのガソリンターボのみで、いささか粗削りな感はあるとはいえパワフルな加速はなかなかインパクトがある。

 ゴルフはワイドバリエーションであり、もっとも標準的といえる1.4Lのガソリンターボは低回転域でのレスポンスがよく、中間加速も力強く、吹け上がりもスムーズだ。

走りにおいてはゴルフを上回るポイントもあったカローラスポーツ

 シャシーについては、モジュール設計によるグローバルプラットフォームを採用が当然になり、サスペンション形式はフロントはストラットが定番であるのに対し、リアはマルチリンク等のマルチリンク式とビーム式に分かれる。

 どちらが優れているかはそれぞれ一長一短あれど、コスト面でトーションビーム式が勝るのはいうまもなく、ゴルフやカローラの前身であるオーリスの例からしても、上級機種にマルチリンク式を採用していることが事情を象徴しているといえそうだ。

 もうひとつがステアリングだ。デュアルピニオン式の電動パワステは、欧州では下位のBセグでも一般的なところ、日本勢ではこのクラスではシビックぐらいしか採用例がない。

 良いものだとわかっていても、なかなか採用に踏み切れないのが日本のメーカーの泣きどころ。

 トヨタもカローラでは戻り制御を採用するなどして操舵フィールの向上に努めているが、やはり直進安定性をはじめ操舵感の微妙なところに違いが見受けられるのは否めない。

 サスペンション自体は、ビーム式はおしなべてコツコツ感があり、やはりマルチリンク式のほうが快適性は高い。

 とくにマツダ3は現状では乗り心地の硬さが気になる。よい領域もあるのだが、スイートスポットが狭い。

 カローラが登場から1年あまりの短期間で見直されたのは、当初の仕様に改善の余地があったからであり、いまはそれだけよいものが用意できたからに違いなく、ドライブすると路面からの入力を巧みに吸収するしなやかな乗り心地と動きの素直さが印象的だ。

 開発関係者もフラット感と横力が入ったときの荷重変動のよさを強調していたとおりで、これまでのこのクラスの日本車にはない水準に達していることには違いない。

 ゴルフに対してもシチュエーションによってはカローラスポーツが上回ったようにも感じられるほどになった。

 とはいえ、モデル末期のゴルフに対して、実用性はさておくとして、走りの部分でも、ステアリングフィールやサスペンションのストローク感、路面を問わない総合的なフラット感、静粛性などでは、カローラスポーツはゴルフにおよんでいない感が残る。

 むしろ走りにおいては日本勢ではシビックが出色だ。引き締まった足まわりは乗り心地が硬めに感じられるもけっして不快ではなく、ハンドリングは秀逸でオンザレールな感覚ではゴルフと肩を並べる。

 むろんカローラスポーツもいいセンにいっているし、現状でも十分に世界で戦えるところにいるとは思うが、前出の電動パワステに象徴されるように肝心なところでトヨタの性といえるコストの制約を受けている以上、そのあたりは限界がある。

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