スーパーハイルーフの弱点を克服して走りはファン&リラックス
スーパーハイルーフタイプは操縦安定性が不安定になりがち、という走りにおいて全高が高いクルマならでは課題がある。この要件をクリアするためにウェイクは工夫が凝らされている。
直進安定性の強化という点では、車体剛性の向上を図ったうえにアブソーバーロッドのサイズアップやスタビライザーを標準装備するといった策が施された。さらに、ダイハツ車として初めて空力フィンを導入した。
また、全高はタント比でプラス85mmながら、重心高はプラス10mmに抑制するなど、物理的な安定性にも配慮された構造としたことも操縦安定性の確保に効いている。静粛性についても、ダッシュパネルや吸遮音材の配置最適化など車内快適性をトータルで見直しており、実用上の静かさが確保されている。
燃費性能は25.4km/L(JC08モード)を達成し、e:Sテクノロジーを導入したことも功を奏し、実用燃費と加速感のバランスを両立している。
安全装備では「スマートアシスト」を搭載し、低速衝突回避支援や誤発進抑制などの基本機能を標準で装備した。全車にVSC、TRC、サイドエアバッグを装備するなど、当時の軽自動車クラスのなかでは非常に充実した内容となっている。

ウェイクは「軽自動車の新しい使い方」を提示する新たなスーパーハイルーフタイプとして注目された。特に空間効率の最適化とレジャー志向の機能性において、それまでの軽自動車市場では成し得なかった高次元の両立を実現していた。
特定用途に最適化された開発プロセスは、その後の軽自動車のあり方、さらには小型モビリティの発展にも一石を投じるもので、ウェイクが登場したあと、ホンダN-VAN、スズキ・スペーシアベースといった実用特化の軽自動車が相次いで市場へ投入されることになる。
ウェイクはライフスタイルに寄り添い、クルマが日常を拡張するツールになるという思想を体現したモデルと言えるだろう。
コメント
コメントの使い方重たいし、足は硬いし燃費は悪いし。660ccじゃ無理がある車や。