国産、輸入車合わせると400車種以上が発売されているニッポンの自動車市場。これ、買う立場としてはいろいろ選べるから大変ありがたいこと。
クルマ雑誌である本誌でも、毎回飽きずにあっちのクルマはここが凄い、こっちのクルマはここがカッコいいなどなどやっているが、多くのクルマが100点満点であるわけがない。
なかには、ここはいいけど、ここはダメってなものが同居してたりするクルマもある。
そこで本企画では、凄い長所とトホホな短所を持ち合わせているクルマを紹介しよう。ピックアップしたのは7台のクルマたち。解説は鋭く迫る自動車評論家清水草一さんである。
●【画像ギャラリー】長所ばかりなら長く愛せるワケでもない!? 長所と短所を併せ待ったクルマたちをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年2月のものです
文:清水草一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年3月10日号
■日産 GT-R byイタルデザイン
確かにメッチャカッコいい。さすがイタルデザイン! と思ったら、内外装は日産デザインヨーロッパと日産デザインアメリカで、逆にメカの開発・設計・製造をイタルデザインが担当したっつーから不思議。凡人の認識では逆だよね……。
とにかくカッコは非常にイイ。見た目をこうしてくれると性能に見合った特別感がある! あの高性能がしっかりルックスで表現されてる!
中身はどうかっつーと、GT-R NISMOの2018年モデルをベースに、GT3車両用の大容量・大口径ツインターボと大型インタークーラーを採用して、最高出力720ps、最大トルク780Nmだそうだ。
これまた50台限定の特別なモデルにふさわしいみごとなパワーアップぶり! もちろん足回りやブレーキも強化されている。
問題はお値段だ。なんと99万ユーロ(約1億1800万円)からですと! GT-R NISMO 2020年モデルの2420万円もずいぶん高いなぁと思ったけど、その約5倍ってのはないんじゃないか?
せいぜい2倍くらいじゃないかねぇ。あまりにも高すぎるヨ! まぁ5倍だろうが2倍だろうが買えませんけど。
■トヨタ グランエース
確かにものすごく広い。定員6名の「プレミアム」なら、6人がしっかり快適に乗れそうだ。アルファードじゃ本当に快適に乗れるのは4人まで。この差はデカイ。
でも、さすがにここまでデカいと、取り回しがキビシ~! 全長5300mm、全幅1970mm、全高は1990mmなんだもん!
実は多くのコインパーキングは、全長5メートルまでっていう規定がある。それを無視して止めてる大型車もいるにはいるけど、実は規定違反。
グランエースはもちろん規定違反! 本当ならデカすぎてコインパに止められましぇん!
■ホンダ フリード
実によくできたミニバンで、走りもホンダらしく安定感がある。ホンダの登録車で一番くらいに売れてもいる。
でも、先進安全装備は全車標準装備じゃなくて、オプションでも付けられないグレードがあるんだよ!
先日マイチェンを受けたばっかりなのに、それはちょっとどうなのかねぇ。軽のN-WGNが全車標準装備なのにさぁ。せめてオプション装着くらい可能にしておいてほしいッスね!
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